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OBSラジオのコーナー「加藤秀樹が語る、日本の未来構想」で、構想日本の加藤秀樹代表が新たなフェーズに入った自然災害への備えについて語った。従来の気象データを大きく超える豪雨や内水氾濫が相次ぐ中、加藤氏は過去のデータに基づく行政の「公助」だけに頼らず、家庭や地域で即座に実践できる「自助」「共助」の重要性を強調した。

【写真を見る】想定外の豪雨や内水氾濫から命を守る 「新フェーズ」の災害対策と家庭で実践できる工夫

従来とは異なる気象と広がる被害

最近、数百メートル離れた場所では降っていないにもかかわらず、局地的に猛烈な雨が降ったり、その雨が一週間近く続いたりするなど、従来とは全く異なる気象現象が頻発している。

こうした異常気象が積み重なることで、これまで土砂崩れが起きるとは思われていなかった場所が突然崩れるといった事態が起きている。

行政による堤防の整備やハザードマップの作成といった「公助」は、あくまで過去の災害データに基づく対策だ。過去の前提から外れる事象が次々と起きる今、まずは、自分たちでどう対応するかという「自助」「共助」の重要性がますます高まっている。

気象の変化は、個人の生活だけでなく産業とりわけ農林水産業に深刻な影響を与えている。

佐伯市を中心に大分県では、農業や漁業で今年約3億円もの被害が出たという。夏場の水不足が起きた直後に9月の豪雨に見舞われ農作物が被害を受けたり、海では水温上昇による赤潮発生でこれまでの育て方を変えざるを得なくなったりと、全国規模で深刻な影響が出ていると加藤氏は指摘する。

「想定外」の危険…アンダーパスと内水氾濫

最近の災害において、頻繁に耳にするようになった言葉がいくつかある。一つが「アンダーパス」だ。道路や鉄道の下を掘って交差させている場所だが、少しの雨でも水が溜まりやすい。数十センチの水位でも車のドアが開かなくなり、他県では車内で人が亡くなる事故も起きている。

大分県内には30か所以上、大分市内だけでも8か所のアンダーパスが存在しており、大分市ではレベル4の大雨危険警報が発表された際、これらを予防的に通行止めにする方針を固めた。

もう一つが「内水氾濫」だ。川から水が溢れる「外水氾濫」とは異なり、降った雨を下水道や排水路で排出しきれずに溢れてしまう現象を指す。

短時間でマンホールの蓋が吹き飛び、側溝から水が溢れ出す。 これにより、川から離れた場所でも水害が発生する。

普段、通り慣れている道路が突然濁流になり、その水が地下室や半地下の駐車場に流れ込む。地下の配電盤が浸水して停電を引き起こすケースも多い。スマートキーが開かなくなったり、マンションのエレベーターが動かなくなったりといった、電子化が進む現代ならではの二次被害も発生している。

家庭ですぐにできる「自助」の工夫

このような想定外の事態に対し、私たちはどう備えればよいのか。加藤氏は、家庭ですぐに実践できる具体的な対策を提案している。

・「水嚢(すいのう)」で水の侵入を防ぐ
土嚢の代わりに、45リットルの大きなごみ袋を二重にし、半分ほど水を入れて縛るだけで簡易的な重りになる。これを積み上げて浸水を防いだり、低い場所にあるトイレや排水口の上に置いて下水の逆流を防いだりできる。日頃から大きなごみ袋を多めに用意しておくことが大切だ。

・家財や重要書類の配置見直し
配電盤、給湯器、Wi-Fiなどの通信機器、そしてパスポートや保険の書類などは、あらかじめ2階以上の高い場所に保管することが推奨される。

・風害対策と「絶対の鉄則」
植木鉢など飛ばされやすいものは屋内に取り込み、側溝や雨どいは普段から掃除しておく。強風時には窓ガラスにテープを貼り、窓から離れて過ごす。看板などが飛んでくる危険があるため、外の様子を見に行く「見回り」は絶対に避けることが鉄則だ。

・避難時は長靴ではなく「スニーカー」
あらかじめ複数の避難ルートを考えておくことはもちろん、雨の中を避難する際は、水が入って歩きにくくなる長靴ではなく、動きやすいスニーカーを履くことが推奨されている。

都会ではスマホばかり見ている若者も多いが、身の回りの音や風の変化に気を配るなど自然に対する日頃の心がけも大事だ。

また、いざという時の対応について町内会や隣近所と事前に話し合っておくこと。そのためには日頃の挨拶やちょっとした付き合いも意外に効果があるのだ。想定外の災害から命と暮らしを守るためには、こうした小さな「自助」と「共助」の積み重ねが何よりの力となるのである。