大谷翔平の「98センチ魔球」をESPNパッサン記者が年間最高に認定 アルトゥーベも空振り
米スポーツ専門局ESPN電子版のジェフ・パッサン記者が、ドジャース・大谷翔平投手のスイーパーを今季の「Nastiest Pitch of the Year(年間最高の魔球)」に認定した。
選ばれたのは5月5日のアストロズ戦。5回2死一、三塁、1ボール2ストライクからホセ・アルトゥーベに投じたスイーパーだった。球速88.8マイル(約143キロ)、回転数2967回転を記録。横方向には16.6インチ(約42センチ)変化した。
大谷が今季投じた393球のスイーパーのうち126球はこれ以上の横変化を記録しており、変化量だけが突出した一球ではなかった。それでもパッサン記者が「年間最高」に選んだ理由は、球質を評価する「Stuff+」などの数値以上に、相手が将来の殿堂入りも確実視される好打者アルトゥーベだったことだ。
スイーパーはホームプレートの中心から実に3.23フィート(約98センチ)も離れたところまで曲がった。それにもかかわらずアルトゥーベはバットを止めようとするのではなく、完全に打ちにいって空振り三振。パッサン記者は「将来の殿堂入り選手が、ストライクゾーンから2フィート半以上も外れた球を振るところを見たい」と、その驚きを表現した。
これほど外れた球を打者が振ったケースは22年、ボビー・ウィットJr.がルー・トリビーノのスライダーでスイングを取られて以来。ただしウィットはバットを止めようとしてスイングを取られたのに対し、アルトゥーベは2死一、三塁の勝負どころで完全に打ちにいった。
パッサン記者が評価したのは、単に球速、回転数、変化量が優れていたからではない。球界を代表する好打者に、プレートの中心から約98センチも離れた球を本気で振らせたことだった。「良い球を、これ以上ないほどの魔球に見せた」とし、大谷の一球を今季最高の“魔球”に選んだ。

