《16歳と40歳、年の差婚の結末》高橋ジョージとの離婚会見で、三船美佳(43)はなぜ笑顔だったのか「母親として申し訳ない」「私はロードは…」
近年、“年の差婚”に複雑な感情を表明する人が増えている。その流れの大きな転機になった会見が2016年3月に行われた。
【画像】「24歳差」という年の差婚が話題となったタレントの三船美佳さん
それまで“おしどり夫婦”として人気だったタレントの三船美佳さん(43)が、歌手の高橋ジョージさん(68)との離婚を発表する会見だった。

「おしどり夫婦」として知られていた三船美佳と高橋ジョージだが… ©時事通信社
2人が結婚したのは三船さんが16歳、高橋さんが40歳の時。16歳という若さに加え、「24歳差」という年の差が話題になった。三船さんが22歳のときに長女が誕生し世間では仲の良い夫婦と思われていたが、三船さんが32歳のときに離婚を求める裁判を起こすと状況は一変。
三船さんは高橋さんのモラルハラスメント(モラハラ)を主張し、当時はまだほとんど知られていなかったこの言葉が一気に注目された。
しかし高橋さんは様々なメディアでモラハラを否定し、「俺が生きていること自体がモラハラだと言われたらしょうがない」と語ったこともあり、1年後に協議離婚が成立するまで“ドロ沼”状態が繰り広げられた。
離婚会見らしからぬにこやかな笑顔で登場
離婚会見に臨むにあたって33歳の三船さんは、白いニットの長袖にブルーのデニムというカジュアルな服装をセレクトした。ロングの髪を後ろで1つに束ね、ゆるくカールした長い前髪が顔の左サイドで柔らかく揺れている。離婚会見とはいいながら表情は明るく、冒頭からにこやかな笑顔で登場した。
「この度、高橋ジョージさんとの離婚が成立いたしましたことを……」
ハキハキとした口調で話しはじめると、応援してくれた人々への感謝と、心配をかけた共演者や関係者に謝罪するためにこの場を設けたと述べ、「ありがとうございました」と頭を下げた。
囲んでいるレポーターが「ようやくという感じか」「離婚が成立して、今気持ち的にはどんな感じか」と問うた。2人の離婚裁判はすでに1年に及んでいたからだ。
「正直なお話をさせて頂きますと、今回の離婚成立があまりにも急展開だったので、正直私自身すごく驚いています」
三船さんは落ち着いた口調で笑顔を見せてそう語った。口角をキュッと上げて離婚を喜ぶ晴れやかな笑顔の中に、眉間や目元から力が抜けたような柔らかい笑顔が入り混じる。長期間にわたる協議や裁判によるストレスやプレッシャーから解放されたという安堵感を強く感じさせた。
数日前の高橋さんとの間に意見の食い違いがある状態から急転直下で離婚会見が開かれたことについて“数日間の間に何かあったのか”と突っ込まれると、目を大きく開けてレポーターの顔を正面から見た。
「私にもわからないんですよね」と何度も頷きながら笑顔を見せた。それ以上は突っ込まれたくなかったのだろう。
離婚の条件について聞かれたときも、具体的な条件には言及しなかった。
「娘のことを思って、円満と言う形を取らせて頂く事になりました」
何度も頷きながらそう答えただけ。
何度も頷くのは、彼女にとってそれがとても重要なメッセージであることを強調するためであり、自身の言葉に自分でフィードバックをしているようだ。レポーターが重ねて、高橋さんと娘の面会について質問すると「裁判や調停を重ねていましたので、娘の意志は尊重するということで、両方ともに同意と、ちゃんとそちらの方も」と語尾がハッキリせず、声も小さくなっていく。
裁判などで様々なストレスや葛藤があったのだろう。「円満」と口にしながらも、高橋さんとの間で同意したことがきちんと実行されるのか不安感があったのかもしれない。
「新たな恋は…」という質問に表情が固まった意味
三船さんの表情が何かをごまかすような笑顔から真剣な表情に変わったのは、「娘にどのように伝えたのか」と聞かれたときだった。
「おめでとう、よかったね。すごい喜んでいると伝えられた」
娘の話になると瞬きが増え「母親として申し訳ないなぁ」と語る。人は不安や緊張などストレスの多い話題になると、瞬きが増えるといわれるが、娘の親権についても争っていたこともあり、三船さんにとって優先度の高い事項だったことが窺える。
離婚の実感について聞かれても「まったく実感がない」「心の整理ができていない」と語り、「18年間の結婚生活をしっかりとやりきった」ときっぱりと口にする。
高橋さんはすでに57歳になっていたが、三船さんは離婚時点でまだ33歳だった。それが気になったのか、レポーターの1人が“新たな恋は”と突っ込んだ。離婚会見ではさすがに想定外の質問だったようで、三船さんの表情が一瞬固まった。
「今一切あるわけないじゃないですか。全くないです」
声のトーンが一段上がり、首を大きく横に振りながら質問に即答。これまでより大きなリアクションとともに笑顔を見せた。
離婚会見で新しい恋愛の話題などすれば、世間からの批判や反発を招くだけだとわかっていたのだろう。だからこそ彼女は即座に反応し、オーバーな仕草をみせることで「あり得ない」というメッセージを強調したのだ。
上半身がのけぞるほど避けたかった話題とは
それでもレポーターは高橋さんのヒット曲にかけて「美佳さんの新たなロードは何色か」と追撃した。
高橋さんを連想させる「ロード」という言葉が出た瞬間、三船さんの上半身がかすかにのけ反り、マイクから少しだけ身体を引いた。この会見で三船さんはほとんど高橋さんに言及しておらず、高橋さんの話題と精神的に距離をおきたいことが見て取れたが、この時の動きもそれを表していた。
「私はロードはないでーす。人生はありますけどね」
だがすぐに平静を装うように口を大きく開け、身体をのけぞらせて笑い出し、ふざけた調子でそう返した。嫌な質問を笑ってみせることで、不快感を表に出さず受け流そうとしたのだ。しかし額には力が入り、細めた目の奥は笑っていないように見える。笑ってやり過ごさなければならないという理性と、高橋さんへの嫌悪感や不快感が激しくぶつかり合っていたのだろう。嫌悪感や忌避感をなんとか押し殺そうと無理やり笑顔を作ったために、おでこに力が入ったのだ。
会見の最後には「私たちに対して賛否両論はあると思うが」と前置きしたうえで「娘もいるので、引き続き見守ってほしい」と語り、「精一杯という言葉を生き方で示していければいいな」と涙ぐんだ。
離婚会見でありながらラフな服装を選び、バラエティ番組の時と変わらぬ明るいキャラと笑顔で臨んだのは、心の中には不安や傷を抱えていても、周囲の心配を断ち切り、これまでと同じように、これまで以上に仕事をしていくという覚悟を示したかったからだろう。そのミッションを彼女は見事に完遂したが、最後に見せた涙は偽らざる心情を表しているように見えた。
まだモラハラという言葉が一般的でなく、芸能レポーターも次々と不躾な質問を投げかける時代にどうにか自分の心を守ろうとする離婚会見は、コンプライアンスが厳格になった令和の時代では見られないものだった。
(岡村 美奈)
