定植したブロッコリーを確認する湯藤部会長(徳島県阿波市で)

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 【徳島県】JA徳島県本店・あわ市営農経済センターと徳島県は、近年の猛暑に対応したブロッコリー育苗に取り組む。通常の育苗期間の約2倍となる約2カ月の長期間、追肥しない「スーパーセル苗」を実証試験する。

 管内では年内取りブロッコリーの定植を8月中旬から始める。定植直後の苗は根が十分に張っておらず、猛暑でかん水を行っても苗が枯死する事例が発生している。降雨が少ないと1日2回のかん水は欠かせないが、猛暑の中での作業は、生産者にとって大きな負担となる。

 近年は、暑さが落ち着く9月中旬以降まで定植を遅らせる生産者も増えている。一方、定植時期を遅らせると収穫も遅れ、産地全体で年内出荷のスタート時に数量を確保できなくなる。早期出荷量の確保と、酷暑下でのリスク低減の両立が産地の課題となっている。

 そこで、JAと県がスーパーセル苗に着目した。長期間育苗して苗を固く育て、定植後の乾燥や高温への耐性を高め、苗立枯病やチョウ目害虫被害を低減できる。県立農業試験場で1988年ごろに開発した技術で、暑熱・乾燥対策として検証するのは今回が初めて。

 実証では、2品種30アール分の苗を管内3カ所の圃場で、通常苗と同じ条件で並べて定植。苗の違いによる生育差を比較する。定植後のしおれや枯死、病害虫被害などを調査し、収量や品質への影響も検証する。

 試験に協力する同JAあわ市ブロッコリー部会の湯藤哲也部会長は「通常苗がしおれているような条件でも元気で、多少かん水が遅れても枯れることはなさそう」と、その強さに驚く。

 一方、長期間育苗したスーパーセル苗はいわゆる老化苗でもある。徳島県吉野川農業支援センターの亀代美香課長補佐は「活着後の生育が緩慢になる問題もある。定植後の生育や収量まで含めて有効性を見極めたい」と話す。

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