ファーマライズの今期計画は当期利益90.35%減の1100万円、営業益は3.58%増|決算ウォッチ
この記事でわかること
・今日17日の決算発表は6社 事業会社はファーマライズ1社だけ
・今日の相場観 FOMCと日銀に挟まれた木曜
・答え合わせ 16日の霞ヶ関ホテルリートと、アスクルの反応
・今週の決算発表予定
今日17日の決算発表は6社 事業会社はファーマライズ1社だけ
今日17日に決算発表を行う予定は6社。うち5社がREITだ。
東海道リート投資法人(2989)、産業ファンド投資法人(3249)、アドバンス・レジデンス投資法人(3269)、いちごホテルリート投資法人(3463)、三井不動産ロジスティクスパーク投資法人(3471)。REITは分配金と稼働率で見るもので、四半期の決算区分もない。決算の数字が市場の見ていた線と違ったから株価が動く、という当連載の切り口とは性質が異なるので、級は付けず銘柄名だけを置く。
事業会社はファーマライズホールディングス(2796)の1社だけだ。
【本日発表予定】ファーマライズホールディングス(2796/小売業)2027年5月期1Q スタンダード
調剤薬局のチェーンを全国に展開する会社だ。売上は695億円あるが時価総額は60億円しかなく、薄い利幅で大きな売上を回す業態だとわかる。
見どころ:今期計画の並びに段差がある。営業利益は3.58%増、経常利益は2.94%増で置かれているのに、当期利益だけが90.35%減の1100万円だ。営業段階では前期並みを維持する計画なのに、最終利益がほぼ消える形になっている。前期は営業利益が234.13%増という急回復の年で、その勢いが今期は止まる計画でもある。
1Qで見る数字:前1Qの売上168億円、営業利益1億5200万円に対してどう並ぶか。そして売上原価率だ。前1Qは86.67%で、その前年の85.96%から0.71ポイント悪化している。調剤薬局は薬価改定が原価率に直接効く業態なので、ここが戻るのか、さらに重くなるのかを見る。
スイング目線:16日終値は505円で前日比変わらず。出来高は1万1300株で、5日移動平均の4480株より膨らんだが、絶対量としては薄い。3営業日前から▲0.39%と、値が動いていない。板が薄い銘柄は、材料が出たときに値が飛びやすい反面、降りたいときに降りられないことがある。1単元5万円台で手は出しやすいが、出来高の薄さは頭に入れておきたい。
Point:1Qの純損益が赤字でも、それ自体は慌てる材料にならない。 この会社の四半期純損益は1Qと3Qが赤字、2Qと4Qが黒字という並びを繰り返している。前1Qも1800万円の赤字で、それでも通期は1億1400万円の黒字で着地した。営業利益で見れば1Q 1億5200万円から4Q 3億7600万円へと期の後半に寄る形だ。赤字の見出しだけを見て売るのは、この会社の四半期の癖を知らないまま動くことになる。見るべきは純損益の符号ではなく、売上原価率と営業利益が前1Qの線に乗っているかだ。
なお、開示の時刻にも触れておく。前回の1Qは12時に出ている。引け後ではなく場中の開示なら、今日のうちに値段が付く。
今日の相場観 FOMCと日銀に挟まれた木曜
16日の日経平均は438円90銭高の6万3923円00銭で4営業日ぶりに反発したが、一本調子で上げた日ではない。188円03銭高で始まったあと前場終盤には6万3209円92銭まで水準を切り下げ、そこから後場の買い戻しで高値引けとなった。安値からの戻りは713円08銭だ。
背景は前日までの3営業日で1700円超下げた反動と、時間外の米ナスダック100先物と韓国総合株価指数が堅調だったことにある。寄与度はアドバンテストが130円33銭、東エレクが104円59銭で2銘柄が約234円分を押し上げ、押し下げ側の筆頭はソフトバンクグループの77円23銭だ。
中身は選別が進んだ日だった。 プライムが値上がり67.4%で広く買われた一方、東証グロース市場指数は986.92と20.51pt安で大幅に3日ぶり反落し、25日移動平均線の997pt近辺と1000ptの節目をあっさり割り込んでいる。プライムの値がさハイテクに資金が向かい、グロースから抜けた形だ。プライム平均株価は+0.67%、中央値は+0.50%とどちらもプラス圏で揃っており、プライム内部では上げが特定銘柄に偏らず広がっていた。
そして今日17日は、日本時間の朝にFOMCの結果とケビン・ウォーシュFRB議長の記者会見が伝わる。0.25%の利上げという見方が市場の共通認識になっているが、焦点は利上げそのものより、参加者の経済見通しと会見でどこまでタカ派の姿勢を示すかだ。さらに明日18日には日銀金融政策決定会合の結果発表と植田和男総裁の記者会見が控えている。
決算が1社しかない日に、相場を動かす材料は外から2つ来る。 ファーマライズの1Qがどんな数字で出ても、今日の値動きはFOMCの受け止めに引きずられる公算が大きく、決算の内容と株価の反応がきれいに対応しない日になりやすい。こういう日は決算の数字を数字として読んでおき、株価の判断は相場が落ち着いてからにするほうが分が悪くない。
答え合わせ 16日の霞ヶ関ホテルリートと、アスクルの反応
16日付けの記事で取り上げた2件を見ておく。
アスクル(2678) は15日引け後に1Qを開示し、営業損失4億1800万円ながら通期70億円の黒字計画を据え置いた。16日の終値は1252円で前日比24円高の1.95%高と、日経平均の0.69%高を上回っている。出来高も76万2700株と前日の67万1700株から膨らんだ。1Qが営業損失という見出しで、株価は上げた。 通期計画を据え置いたことと、売上進捗22.9%が例年の線から外れていないことが効いたのだろう。悪い数字で売られないのは、市場がその赤字を織り込み済みだったからだ。
霞ヶ関ホテルリート投資法人(401A) は16日に第2期の決算を発表している。終値は9万6100円で、前日比200円安の0.21%安。出来高は541口だった。REITは分配金で見る商品なので、決算発表の日でも値動きは静かなままだ。
第2期の計画は営業利益が6.5%減なのに経常利益と当期純利益は15.5%増という並びで、ここは今日以降の開示資料で拾い直す。
今週の決算発表予定
明日18日のコーセルは、プライムの事業会社としては今週唯一の発表になるが、同じ18日に日銀の決定会合の結果と植田総裁の会見が重なるので、決算単独で株価が動く日にはなりにくい。
5月期決算の会社が順に1Qを出す時期で、来週24日に大光(3160)、25日にハローズ(2742)ほか4社と続く。
※本稿は、投資における情報提供を目的としたもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株式の売買は自己の責任において、ご自身の判断で行うようお願いします。
記事を書いた人
コマンドY
スイングトレーダー。著書に『10万円を1年で100万円にする株式投資術』(2026年7月発行)。決算を「地雷を避ける」ための守りの道具として読み、上がり始めを出来高で確かめてから乗ることを基本にしている。
著書をAmazonで見る →

