渡辺謙がナレーション トルナトーレ監督が描く「ブルネロ クチネリ」創業者の半生、予告編解禁
【動画】『ブルネロ 静かなる先見者』予告編
メガホンを取ったのは、『ニュー・シネマ・パラダイス』などで知られるアカデミー賞受賞監督ジュゼッペ・トルナトーレ。証言やアーカイブ映像、再現ドラマを交えながら、何も持たなかった一人の青年が世界的ブランドを築き、人間の尊厳を重んじる経営哲学を実践するまでを描く。
成功後にクチネリ氏が力を注いだのは、事業規模の拡大だけではなかった。イタリア中部ウンブリア州にある中世の村ソロメオで、荒廃した建物を修復。劇場や図書館を建設し、ブドウ畑やオリーブ畑を含む公園を整備するなど、文化、クラフツマンシップ、自然、働く人々の営みが調和する村へと再生した。その取り組みにより、ソロメオは文化・環境・経済再生のモデルとして国際的な注目を集めている。
トルナトーレ監督は、証言・アーカイブ映像・再現ドラマを重ね合わせ、その半生を静ひつな叙事詩として描き出す。職人の姿、カシミヤの質感、染色の深まり──そのすべてが“倫理の美学”と“人間の尊厳”を照らし出す。
劇中には、オプラ・ウィンフリー、パトリック・デンプシー、LinkedIn共同創業者のリード・ホフマン氏らが証言者として登場。クチネリ氏が掲げる“人間主義的経営”と“森羅万象との調和”を通じて、企業が社会に果たし得る役割を見つめていく。
解禁されたポスターには、電気もない農村で育った幼いクチネリが星空を見上げる姿を採用。「何も持たなかった男が、未来を仕立てた。」とのコピーが添えられ、高学歴でもなく、資金も経験もなかった青年が、自ら思い描いた理想を形にしていく物語を予感させる。
予告編は、夜のブドウ畑で霜を防ぐためにともされた小さな炎の間を、クチネリ氏がゆっくりと歩く場面から始まる。少年時代の思索からブランドの創業、ソロメオの再生に至るまで、その哲学が形作られていく過程を、証言や過去の映像とともに映し出す。
日本版のナレーションは、クチネリ氏本人とも交流がある俳優の渡辺謙が担当する。ファッションブランド創業者の成功物語にとどまらず、働くことや美しく生きること、人間の尊厳とは何かを問いかける作品となっている。
