支援級から普通級へ。コミュニケーションに困難がある子の進学先をどう選ぶ?【著者インタビュー】

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近年、首都圏を中心に中学受験熱は高まりを見せている。中学受験は「頭のいい子が偏差値の高い学校へ行くためのもの」「大学受験対策として一貫校に入学するため」というイメージを持つ人もいるだろう。しかし、子どもたち一人ひとりが、自らの個性を活かすための選択肢にもなっている。「発達障害があるからこそ、中学受験をする」という選択をした4つの家庭の受験体験を描いたコミックエッセイが『発達障害っ子の中学受験』(モンズースー:著、小川大介・橋本圭司:監修/KADOKAWA)だ。
※発達障害という言葉は近年、“神経発達症”という名称に変わっています。本記事ではわかりやすい表現として発達障害と表記しています。
※個人の体験、お話をもとにインタビューを行っています。ご了承の上お読みください。
--ユイトくんは、コミュニケーションの面では4人の中で一番困難があるものの、知能指数が高いため支援級から外れ、中学校は普通級への進学を勧められますね。
モンズースーさん(以下、モンズースー):私は制度の専門家ではないので詳しくはわからないのですが、支援級・普通級のどちらに進学するかは知能指数だけで判断されるわけではないと思いますし、自治体によってもかなり違う印象があります。ユイトくんの場合は知的障害の判定基準から外れましたが、現在も療育手帳(編集注:自治体によって手帳の交付条件は異なる)をお持ちで、IQは80代後半(編集注:IQは平均値を100とする指標で、80代後半は平均より低い値だが、一定数の人が該当する範囲)です。勉強で困ることは少なく、暗記は得意ですが、学力面で特に突出しているわけではないと思います。
--ユイトくんの場合は、ユイトくんの意志を読み取るのが難しい分、お母さま主導で志望校を決定していきます。受験校決定や塾決定の際にお母さまが「ユイトくんにとってどんな環境が良いか」という軸をぶらさずに選択している姿が印象的でした。
モンズースー:お母さまの行動力とサポート力がとにかくすごくて、発達育児のお手本にしたいような素晴らしいご家庭の印象でした。
取材・文=原智香
