アイスランドが捕鯨の永久禁止法案を議会提出へ、成立なら商業捕鯨国はノルウェーと日本のみに-海外メディア
2026年9月10日、中国メディア・観察者網は、ロイター通信の10日付報道として、アイスランド政府が来年2月に捕鯨を永久に禁止する法案を議会へ提出する方針を固めたと報じた。
記事によると、アイスランド政府は9日夜、政府の公式ウェブサイト上で法案に「捕鯨の永久禁止」を盛り込むことを表明した。現在、アイスランド政府は議会で多数の議席を占めており、順当に法案が可決・成立した場合、世界で商業捕鯨を継続する国はノルウェーと日本のみになると伝えた。
なお、アイスランドでは2024年に暫定政府が国内唯一の捕鯨会社に対し、5年間の捕鯨許可証を発行しており、許可証の期限が十分に残った上での方針転換だったことを記事は示唆している。
記事は、同国における捕鯨活動が長年にわたり動物福祉団体やハリウッドスターらによる抗議の対象となってきたと紹介。動物福祉団体「ヒューメイン・ワールド・フォー・アニマルズ」によると今年の捕鯨シーズン(6月~9月下旬)では、捕獲枠150頭が認められている中で9月9日までに80頭のナガスクジラが捕獲されたとした上で、同国の捕鯨業における主たる捕獲対象であるナガスクジラが国際自然保護連合(IUCN)によって危急種(VU)に指定されていることを指摘した。
その上で、同団体の広報担当者であるウェンディ・ヒギンズ(Wendy Higgins)氏が、「商業捕鯨を禁止する法案は極めて幅広い政治的・世論的支持を得ている。倫理、獣医学、法学、種の保全のいずれの観点からも法案成立を望む説得力ある理由が存在する」と述べたことを紹介している。
記事は、国際捕鯨委員会(IWC)の記録として、近年商業捕鯨を実施している国はアイスランド、ノルウェー、日本の3カ国のみだと紹介。1986年に資源保護を理由とする捕鯨の一時停止措置である「商業捕鯨モラトリアム」が発効したものの、ノルウェーが93年に、アイスランドが2006年に商業捕鯨を再開したほか、日本は19年にIWCを脱退して自国の領海および排他的経済水域(EEZ)で商業捕鯨を再開したと伝えた。
記事は一方で、「モラトリアム」では地元住民の栄養摂取や伝統文化維持に不可欠であるとして、グリーンランドや米アラスカなどの先住民族による生存捕鯨は認められていることにも触れた。(編集・翻訳/川尻)

