日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが『温泉シャーク2 九州大決戦』をレビュー!
『温泉シャーク2 九州大決戦』評点:★2点(5点満点)

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「お祭り」がすべてを正当化するわけではない
荒唐無稽なアイデアを形にすることには意義がある。
本作にはとても多くの荒唐無稽なアイデアが詰め込まれているが、それを全て見て分かる具体的な映像として提示できている、ということは評価しなくてはならない。
どれほどテーマが深刻だろうと、意図が高邁だろうと、それを具体的な映像で示すことができないのであれば、「映画」である意味が失われてしまうからだ。
本作は一種の「お祭り映画」である。
リターンの内容に工夫をこらしたクラウドファンディングもそうだし、九州の温泉地を巻き込んだインディペンデントな製作態勢もそうで、そうやって「みんな」で作った映画が公開されることも当然のごとく「お祭り」感覚のうちにある。
そうすると当然のごとく映画自体も「お祭り」の参加者の方を向かざるを得ないわけだが、その「お祭り」に乗り切れない観客にとってはハードルが上がるし、疎外感を感じてしまうこともまた事実である。
サービス精神旺盛な作品ではあるが、そこかしこに「お祭り」ならではの「甘え」が露呈しているのはどうしても気にかかる。
「お祭り」に水を差すのは野暮かもしれないが、すべてが「お祭り」で正当化されるわけでもないのである。
STORY:古くから「サメ太郎」伝説が語り継がれてきたK県湯国町。ある夜、ミュージシャンを目指す女子高生の速見天満が地元に伝わる大切な「サメ太郎像」を誤って壊してしまう。その直後、観光客が行方不明になる事件が発生し......
監督・脚本:井上森人
出演:柴田瑠歌、金子清文ほか
上映時間:88分
全国公開中

