New York Mets 公式Xアカウントより引用

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 先発8試合では防御率9.66。ブルペン転向後、ロングリリーフとして投げた4試合でも6.75だった。しかし、8月に1イニング中心の起用になると、防御率は1.74まで下がった。
 もちろん登板数や期間は異なる。それでも千賀滉大(メッツ)の今季を追うと、「先発からリリーフに回ったから復活した」だけでは説明できない変化が見えてくる。

◆先発からロングリリーフへ転向しても続いた苦戦

 2023年には12勝7敗、防御率2.98、202奪三振を記録し、新人王投票2位、サイ・ヤング賞投票7位。メッツのエース格となった千賀だが、その後は故障に悩まされ、今季は先発8試合で0勝7敗、防御率9.66と苦しんだ。

 そこで6月下旬、メッツは千賀をブルペンへ配置転換する。ただし、ここでいきなり現在のような「9回の1イニングを任される」という役割に収まったわけではない。

 当初は複数イニングを任されることもあった。ブルペン転向後、ロングリリーフとして投げた4試合を調べると、計12回で9失点、防御率6.75。少なくとも、先発を外しただけで劇的に成績が改善したわけではなかった。

 ただ、その4試合をイニングごとに見ると興味深い。

 4試合中3試合では、登板した最初のイニングを無失点で終えていた。ところが、その3試合はいずれも次のイニング以降も続投し、そこで失点している。

 サンプルはわずか4試合。これだけで「千賀は回跨ぎが苦手」と決めつけることはできない。それでも少なくともこの期間には、最初のイニングを抑えたあと、続投した回に失点するケースが続いていた。

◆「1イニング限定」の起用で防御率が劇的に改善

 そして8月、メッツは千賀を基本的に1イニング限定で起用するようになる。

 すると11試合、10回1/3を投げて自責点2、防御率1.74。5度のセーブ機会もすべて成功した。これだけで1イニング起用が好転の原因だったとは言い切れないが、千賀の成績が大きく変わった時期と、役割がさらに絞られた時期が重なっているのは確かだ。

 しかも8月の11試合のうち、10試合が9回の登板だった。長い回をつなぐ役割から、試合終盤の1イニングを任される投手へ。求められる役割が、かなりはっきり変わった月でもある。

◆フォーシームとフォークで約9割を占める大胆な配球

 では、その時期に投球の中身はどう変わっていたのか。まず目につくのが、配球の大胆な“引き算”だ。フォーシームとフォークを合わせた割合は6月の55.4%から、7月の71.1%、8月には89.7%まで上昇した。