最新世代のスマートウォッチ運動中の消費カロリーを計算する機能を搭載しています。この数値を研究機関の最新鋭機器で得られた数値と比較したところ、多くのスマートウォッチが消費カロリーを盛っていたことが分かりました。

Body fat, skin tone, and the accuracy of smartwatch caloric expenditure estimates | PLOS One

https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0353261



Your smartwatch is lying to you about how many calories you burned in your last workout | FIU News - Florida International University

https://news.fiu.edu/2026/your-smartwatch-is-lying-to-you-about-how-many-calories-you-burned-in-your-last-workout

多くのスマートウォッチは光センサーで脈拍を読み取り、腕の動きを読み取る加速度センサーや独自のアルゴリズムを併用して消費カロリーを推測しています。ただ、こうした推測は正確性に問題があるほか、スマートウォッチが捉える光は装着者の皮膚が厚く色が濃いほど弱くなるため誤差が生じやすいという問題もあります。

フロリダ国際大学の研究者らは、呼吸による二酸化炭素排出量等を測定してエネルギー消費量を計測する「COSMED K5 ポータブル代謝分析装置」を被験者に装着させ、並行してスマートウォッチでもエネルギー消費量を推測させる実験を行いました。研究者が用意したスマートウォッチは、Appleの「Apple Watch Series 8」、Googleの「Fitbit Sense 2」、Samsungの「Galaxy Watch 5」、Garminの「Forerunner 955」、Empaticaの「E4」でした。



58名の被験者にサイクリングを行わせたところ、全てのスマートウォッチでCOSMED K5の結果から外れた数値が出たことが分かりました。

以下がCOSMED K5との比較で、推定値のバイアス(Bias)、絶対誤差(AE)、絶対パーセント誤差(APE)が平均値(M)と標準偏差(SD)で表されています。数字が小さいほどCOSMED K5に近かったという意味です。



最もCOSMED K5に近かったのはAppleで、研究者らは「Appleの過大評価は著しく少ない」と指摘しています。Fitbitは数値上はAppleよりCOSMED K5に近く見えますが、これは計測に失敗するケースや異常な値を示したケースを考慮して外れ値を除外した上で表にしているからだとのこと。Fitbitは消費カロリーの数値がCOSMED K5の4.5倍になったケースもあったそうです。これらの外れ値をふくめると、どのデバイスよりも過大評価される傾向にありました。

外れ値を含めないと、SamsungとGarminが同等に悪く、消費カロリーを大幅に過大評価する傾向にありました。

また、全体的に体脂肪率が高い人ほど誤差も大きくなる傾向がありました。つまり、体重管理のためにカロリーを記録する可能性が高い人ほど、最も正確性の低い数値を受け取っている可能性があるということです。



研究者らは「スマートウォッチが表示する消費カロリーの数値を正確な数値として扱うことはできません。自分ではたくさんカロリーを消費したと思っていても、食事をすると簡単にカロリー過多になってしまう可能性があります」と述べました