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 ◇セ・リーグ 阪神6─2ヤクルト(2026年9月1日 神宮)

 阪神・高橋遥人投手(30)が1日、ヤクルト戦(神宮)で6回1/3を2失点で両リーグトップをキープする13勝目を挙げた。打撃では9年目で初の決勝打を放つなど投打で躍動。ヒーローがチームを今季最長タイの5連勝へとけん引した。4年連続でヤクルト戦のシーズン勝ち越しも確定。同一シーズンでビジター12勝は、球団左腕では73年の江夏以来53年ぶりだ。チームは2年連続で9月の白星発進に成功。優勝マジックは一つ減らして「20」となった。

 魅せたのはマウンド上だけではない。投打で主役となったのは、高橋だった。0-0で迎えた5回2死一、二塁。先発・吉村の直球を右前にはじき返し、先制点を呼び込んだ。今季初の適時打は9年目にして初の決勝打。一塁上に到達すると、控えめに小さく拳を握った。

 「(あの一打は)めっちゃいい感触で、やっぱりバッティングも打てたら楽しいなと思いました。打てて良かったなと思います」

 一度バットに火が付くと、勢いは止まらない。7回1死一塁では、バスターを敢行。見事に小技を成功させて中前打で好機を拡大した。20年10月5日巨人戦以来6年ぶりのマルチ安打。球団投手の勝利打点は適時打に限ると、23年5月12日DeNA戦で記録した青柳以来。「いや運です。たまたまです」と笑ったが、頼もしい活躍が光った。

 投げては6回1/3を6安打2失点と力投した。走者を背負いながらも、6回までは無失点投球を展開。両リーグトップを快走する13勝目を挙げ、勝率第1位のタイトル獲得へ向けて条件をクリアした。今季ヤクルト戦は無傷の3連勝。藤川監督は「伏見とのコンビで、彼らしく低いボールを集めながらよくやってくれた」とねぎらった。

 初の夢舞台でまた一つ成長した。7月の球宴に初出場し、第2戦では初登板初先発。球界を代表する強打者相手にオール直球勝負で挑み、2回無失点に封じた。「知らない人のところに行って、頑張ってしゃべれたのは人的に成長できたのかな」。収穫はマウンド上だけではなかった。球宴選出時には「(他の球団の人と)しゃべれるかな…」と本音をこぼしていた。初日はなかなか自分から輪に入れず、試合前練習では一人ぽつんとたたずむ姿もあった。

 あっという間に過ぎていった濃密な2日間。緊張は少しずつほぐれ、他球団の選手と笑顔で言葉を交わす時間も増えた。巨人・井上とは“ハルト”同士でキャッチボールが実現。互いの球を「すげぇ!」と褒め合いながら刺激を受けた。

 連覇を目指すチームは2年連続の9月白星発進だ。勝率・867を誇る頼れるエースがVロードへとけん引する。(山手 あかり

 ○…高橋(神)が7回途中2失点で勝利投手。勝率第1位のタイトル獲得条件となる13勝目に到達した。勝率・867は2リーグ制以降の規定以上で球団最高の70年村山実・824(14勝3敗)を上回る。また、ビジター12勝は、球団左腕では1973年の江夏豊以来。

 ○…5回には先制の右前打で自身初の勝利打点。球団投手のV打は5月10日DeNA戦の才木(一塁犠打野選)以来で、適時打に限ると23年5月12日DeNA戦で青柳が左翼線二塁打でマークして以来3年ぶり。