【天皇杯】39歳現役続行の長友佑都がピッチに帰ってきた「幸せ」「自分の居場所だな」...6大会連続W杯出場へ再始動
◆天皇杯▽2回戦 FC東京6―0長野(26日・味の素スタジアム)
日本代表DF長友佑都(39)=FC東京=がピッチに帰還した。J3長野との2回戦で、今月8日のFC東京との契約更新発表後、初出場。6〜7月の北中米W杯で日本サッカー界初の5大会連続5度目の出場を果たした鉄人は、右サイドバックで先発し、後半18分までプレーした。一時は現役引退へと傾いたところから一転、現役復帰を決断した39歳の大ベテランが、チームを6―0の大勝に導いた。
ギラついた長友が帰ってきた。日本人初の偉業、5度目のW杯出場を果たした北中米大会1次リーグ第3戦スウェーデン戦(6月25日)以来、約2か月ぶりのピッチ。右サイドバックで先発し、チームを大勝に導く上下動を繰り返した。「幸せでした。サポーターの皆さんもすごい声援をくれた。自分の居場所だなと、改めて感じました」と感慨に浸った。
派手さこそないが、貫禄も、情熱も、十分に見せつけた。J3クラブが相手であっても、観衆が6000人台であっても、盟友の日本代表コーチ・長谷部誠氏から「ギラちゃん」と命名された、闘志は変わらない。鋭いクロスを起点に獲得したCKから味方にゴールが生まれ、対人の守備では一度も抜かれなかった。奪えなくても、前を向かせない。裏に走られても、しつこく食らいつく。百戦錬磨ぶりは健在だった。
森保ジャパンの敗退が決まった決勝トーナメント1回戦ブラジル戦(1●2)直後、報道陣の前に姿を現した長友は覇気を失っていた。「こんなにいいチームを32強で終わらせてしまった。ベテランとして責任を感じる。僕は批判されるべき。W杯は僕らの青春でした。青春が終わってしまった寂しさがあるし、この仲間と離れたくなかった」
大きな目標を失い、一時は引退へと心が傾いた。それでも長友には、情熱が残っていた。育ててくれたFC東京のため。「どこのケガもなく、元気な体がある状態で辞めるのはもったいない」と訴えてきた、妻で女優の平愛梨ら家族のため。ピッチに立つ理由は、まだまだ残っていた。
次回30年W杯は43歳で迎える。これまでポルトガル代表のC・ロナウドしか成し遂げていない6大会連続出場の難度は高い。しかし4年前、39歳でのW杯出場を目指すと公言した長友に向けられた冷ややかな視線は、実力で黙らせてきた。「FC東京を優勝させる」という目標を果たすべく一歩ずつ歩みを進めた先にある次のW杯。「試合でしかフィジカルは上げられないので。ここから上げていきますよ」。来月12日に40歳を迎えるレジェンドが、再始動した。(岡島 智哉)
◆長友に聞く。
―復帰戦。コンディションは。
「(練習期間が)2週間ぐらいだったので、まだまだコンディションは上げていかないといけないけど、今日試合をやれたので。ここから一気にグンと上がると思います。上がる一方ですね」
―サポーターからも大声援。
「感謝がすごく芽生えてきましたね、はい」
―チームも大勝。
「失点ゼロで、しっかり勝ちきったことは非常に大きい。よかったなと思います」
―次はリーグ戦出場。
「60分間プレーできたことは、自分にとって大きかった。(リーグ戦出場へ)いい準備をしていきます」
