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7分44秒5のラップタイムを記録し華々しいデビュー

フォルクスワーゲン・ゴルフ GTIが、誕生50周年を迎えた。オールラウンダーといえる傑作ホットハッチは、当たり前のような存在として路上で存在感を放ってきた。50年、半世紀もの歴史を持つことへ、実感は湧きにくい。自分の年齢のように。

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この節目を祝うべく、投入されたのがエディション50。同社は5年刻みで周年を祝ってきたから、予想された登場といえた。だが、ドイツのニュルブルクリンク・ノルドシュライフェで7分44秒5のラップタイムを記録し、華々しいデビューを飾っている。


フォルクスワーゲン・ゴルフ GTI エディション50(英国仕様)

FF最速モデルの称号を、0.3秒差でFL5型のホンダ・シビック・タイプRから奪ってみせた。日本屈指のホットハッチを対等なライバルとみなし、あえてフォルクスワーゲン自ら高いハードルを設けたともいえる。

では、公道での動的能力や運転体験でも、シビック・タイプRを超えたといえるだろうか。歴代のゴルフ GTIで、ひときわ高い人気を得るであろうことは想像に難くないが。

エボ4で325psへ上昇したEA888型エンジン

50周年を祝う記念仕様の英国価格が、4万8075ポンド(約1034万円)なことへの受け止め方は、人によって異なるだろう。少なくとも、AUTOCARが「FFのポルシェ911 GT3」と絶賛した、7代目ゴルフ GTI クラブスポーツSの再来ではないといえる。

GTI エディション50には、それに備わらなかった後席がある。新デザインの19インチ・ホイールを履き、DCCプロ・アダプティブダンパーは専用チューニングにある。だがそれ以外は、通常の8代目ゴルフ GTI クラブスポーツの延長。6速MTも選べない。


フォルクスワーゲン・ゴルフ GTI エディション50(英国仕様)

過去を知っていると、若干普通に思えなくはない。それでもEA888型ユニットは、エボ4として進化。最高出力は325psへ上昇している。オプションの「パフォーマンス・パッケージ」仕様なら25kg軽くなり、1tあたりの馬力は225ps/tとなる。

これは、一連のゴルフで最高値。最高出力では、よりお手頃なゴルフ Rの333psへ届かないとしても。ちなみに車重は、ガソリン満タンで量って1419kgだった。

一層の強化を受けるパフォーマンス・パッケージ

見た目は、ドラマチックに差別化されている。前端には大きなエアインテークが空いたバンパーが組まれ、奥でインタークーラーが鈍く輝く。専用のステッカーが、各所を彩る。

パフォーマンス・パッケージを選べば、アクラボヴィッチ社製チタン・マフラーを獲得。車高が5mm落ちるハードなスプリングが組まれ、ネガティブキャンバーは強められる。ブリヂストン・タイヤも、ポテンザ・レースへアップグレードされる。


フォルクスワーゲン・ゴルフ GTI エディション50(英国仕様)

DCCプロ・ダンパーも一層の調整を受け、リアのマルチリンク・サスペンションは取付部分が強化。ステアリングの感触を磨くため、ストラット上部のマウントやブッシュ類も強化品になり、ドライブモードにはスペシャル・ニュルブルクリンクが追加される。

42.7kg-mの最大トルクを受け止めるのは、7速デュアルクラッチATと、クラッチ制御によるリミテッドスリップ・デフ「VAQ」。ブレーキ制御によるトルクベクタリング・システム「XDS+」も備わる。速いことに対する技術に、不足はない。

控えめな美学がゴルフ GTIらしい

インテリアは、概ね通常のゴルフ GTIと同じ。各所にGTI エディション50のロゴが散りばめられ、新しい配色のタータンチェック柄でスポーツシートが包まれる程度。全体的に落ち着いたキャビンの中で、レッドのペダルカバーが少し浮き気味かも。

シートはバケットではなく、ホールド性が特に高いわけではないが、調整域が広く乗降性も良い。普段使いとの親和性が、疎かではないと表現できる。リアシートには、平均的な身長の大人なら問題なく座れ、荷室容量は371L。通常のゴルフと変わらない。


フォルクスワーゲン・ゴルフ GTI エディション50(英国仕様)

ステアリングホイールはアルカンターラ巻きで、リムはほぼ円形で握りやすい。メーターモニターは任意に表示を切り替えられるが、視認性に優れ、ゲーム的なグラフィックでもなく好ましい。アンビエントライトによる演出も、派手すぎない。

ダッシュボード中央のタッチモニターには、エアコンの操作も集約されている。そのかわり、その下には運転支援システムなどのショートカットボタンが4つ並ぶ。スポーティな主張は強くないが、控えめな美学がゴルフ GTIらしい。

走りの印象とスペックは、フォルクスワーゲン・ゴルフ GTI エディション50(2)にて。