実家を相続した兄から「家の管理は全部引き受けてるんだから、せめて税金は折半して」と言われて困惑…。固定資産税は年「12万円」、兄名義の家でも私が「6万円」払う必要があるのでしょうか?

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親が亡くなったあと、兄が実家の土地と建物を相続したとします。自分は実家を相続していないのに、兄から「家の管理は全部引き受けてるんだから、せめて税金は折半して」と言われたら、納得できない人もいるでしょう。   固定資産税は、兄弟だから折半するものではありません。原則として、誰が不動産を所有しているのかによって納税義務者が決まります。   ただし、親が亡くなった時期や遺産分割の状況によっては、負担が生じる場合があります。今回の記事では、兄が実家を単独で相続したケースを想定し、固定資産税を兄弟で折半する必要があるのか解説します。

兄が実家を単独で相続したなら、原則として固定資産税を折半する必要はない

固定資産税は、土地や家屋などを所有している人に課される税金です。原則として、毎年1月1日時点で所有者として登録されている人が納税義務者になります。そのため、遺産分割が終わり、実家の土地と建物を兄が単独で相続しているのであれば、翌年以降の固定資産税は基本的に兄が負担します。
例えば、2025年中に遺産分割が成立し、兄が実家を単独で相続したとしましょう。2026年1月1日時点で兄が所有者として登録されていれば、2026年度の固定資産税は原則として兄に課されます。
固定資産税が年間12万円でも、「兄弟だから6万円ずつ」というルールはありません。弟や妹に実家の持分がなく、納税義務者でもなければ、兄から折半を求められたという理由だけで、半額を負担する義務が生じるわけではありません。
一方、兄弟で実家を共有している場合は、共有者全員が納税義務を負います。そのため、まず実家が兄の単独所有なのか、兄弟の共有なのかを確認することが大切です。

相続した年の固定資産税は兄弟にも負担が生じる場合がある

注意したいのは、親が亡くなった年など、相続の途中にある固定資産税です。
例えば、1月1日時点で父が実家を所有し、その年の3月に亡くなったとします。この年度の固定資産税は、1月1日時点の所有者だった父に課されています。
父が亡くなった時点で未納の固定資産税があれば、その納税義務も相続されます。そのため、最終的に兄が実家を取得したからといって、父に課されていた未納分まで必ず兄だけが負担するとは限りません。
また、遺産分割が終わらないまま翌年1月1日を迎えた場合も注意が必要です。相続人が複数いる場合、遺産分割が完了するまでは相続財産を共同で所有する状態となるため、相続した不動産固定資産税について、相続人全員が納税義務を負うケースがあります。

6万円を支払う前に納税通知書と遺産分割協議書を確認しよう

兄から固定資産税の折半を求められても、すぐに支払うのではなく、まず「何年度の、誰に課された固定資産税なのか」を確認することが大切です。
確認に役立つのが固定資産税の納税通知書です。対象となる年度や税額などを確認できるため、兄に見せてもらうとよいでしょう。
あわせて遺産分割協議書も確認します。遺産分割協議書とは、相続人全員の合意にもとづき、遺産の分け方を定めた書類です。実家を誰が取得すると決めたのか、税金などの費用負担について取り決めがあるのかを確認できます。
例えば、実家は兄が単独で取得すると決め、遺産分割後の固定資産税について特別な取り決めをしていなければ、その後の固定資産税を「兄弟だから折半」と考える必要はありません。
ただし、遺産分割時に費用負担について兄弟間で合意している場合などは、その内容を確認する必要があります。判断が難しい場合は、自治体の担当窓口や税理士、弁護士などに相談すると安心でしょう。

実家が兄の単独名義なら、今後の固定資産税は原則として兄が負担する

兄が実家を単独で相続し、兄だけが所有者になっているのであれば、今後の固定資産税は原則として兄が負担します。兄弟という理由だけで、弟や妹が毎年半分を負担する必要はありません。
ただし、親に課されていた固定資産税の未納分や、遺産分割が成立する前の固定資産税は別に考える必要があります。
固定資産税を折半してほしい」と言われたときは、納税通知書で対象年度を確認し、遺産分割協議書などで実家の取得者や費用負担の取り決めも確認しましょう。今後の修繕費や管理費も含めて誰が負担するのか兄弟で整理しておけば、将来のお金を巡るトラブルも防ぎやすくなります。
 

出典

総務省 固定資産税
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー