「同窓会のはがき来てる?」110万円被害も…ニセ息子なぜ信用?だましの手口を解説
日々巧妙化し、新しい手口が生まれ続ける特殊詐欺。警察庁によると、2026年上半期の特殊詐欺の被害額は過去最悪となる1816億円にのぼった。
■1日に10億円…過去最悪の特殊詐欺被害
日々巧妙化し、新しい手口が生まれ続ける特殊詐欺。
警察庁によると、2026年上半期の特殊詐欺の被害額は過去最悪となる1816億円にのぼった。1日あたり約10億円がだまし取られていることになる。
さらに被害者層も2024年から2025年と比較すると、60代以上は「ほぼ横ばい」なのに比べ、20代・30代は「2倍以上」に増えている。特殊詐欺は今や全世代が狙われるものに変わっているのだ。
取材をする中で、群馬県内で急増するある手口があることがわかった。それは、大人になれば一度は受け取ったことがある「同窓会の招待状」だ。
■「同窓会のはがき来てる?」100万円以上の被害も続々…
2026年6月群馬県警にはある相談が相次いだ。
「同窓会の招待状を確認してと言われて」「同窓会のはがきっていうので信じちゃって」
相談者の話すキーワードは一様に「同窓会」。同窓会がらみでの被害件数は5月まで0件だったのが、6月だけで17件にものぼったという。
被害者の1人、群馬県渋川市に住む70代の女性は110万円をだまし取られていた。
警察が聞いた手口はこうだ。
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ある日、息子と名乗る人物からかかってきた一本の電話。
「同窓会のはがきが来てないか」「のどの風邪で声が出ない」とも話していたという。
女性は同窓会の招待状が来ていないかを確認。そのまま雑談をし、電話を切った。ここまでであれば母親と息子の何げない日常だ。
しかし、ここから流れが変わる。数時間後にニセ息子から再び電話。「株がもうかった。母さんの通帳に振り込みたい」。女性は先ほどの“「同窓会」と日常会話”で息子と信じこみ、口座番号などを教えたという。
さらに2日後、ニセ息子は「お金を振り込もうとしたところ税金払ってなくて口座が凍結していた」「今日中に税金を支払わないと逮捕される」「110万円くらいなんだけどなんとかしてくれないか」とカネを振り込むどころか、女性に入金するように迫ったという。女性は一度は断ったものの、その後も何度も電話がかかってきたことや、すっかり息子だと信じ切っていたこともあり、最終的に「息子の代理人」を名乗る人物に110万円を手渡してしまった。
《POINT!》
・お金の話とはかけ離れた「同窓会」という日常的な雑談から入り信用させる手口
・あえて雑談だけする日をつくることもある
■30代は特に危険!!“定番化”しつつある2つの特殊詐欺
「同窓会」以外にも群馬県警を始め、ここ数年で全国で定番化しつつある手口がある。
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警察庁によると、「ニセ警察詐欺」の全国の被害額は2025年は1000億円を超え、30代の被害者が最多だという。
警察官を名乗る人物から電話がくると「ビデオ通話」に誘導される。ニセの警察官は逮捕状を見せながら「あなたには犯罪の容疑がかかっている」「身の潔白を証明するための金融庁によるお金の調査が必要」と脅し、カネを回収にくる手口。
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写真はカネを回収にきた金融庁の職員が名乗る人物が実際に被害者に渡したものである。被害者は金融庁による公的な調査だと信じ、400万円をだまし取られた。
《POINT!》
・警察官がビデオ通話で逮捕状を見せることはない
・金融庁の職員が金銭を要求・回収することはない
・検察を名乗ったニセの検察官から電話があるケースも
【手口(2)SNS上の投資話には要注意!「SNS型投資詐欺」】
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警察庁によると、SNSを使って「投資」を募る詐欺の2025年の被害額は1288億円にのぼった。特に前年比で被害の増加率が一番多かったのが30代だ。
手口の入りはSNS広告や動画。「もうかる」などの言葉をクリックすると「先生」と呼ばれる指南役がいるLINEのグループチャットに誘導されるのが特徴だ。
「先生」は架空の人物、時には有名投資家や大学の教授などを名乗り“すごい人”の言うとおりにすればもうかると信じこませ、投資をさせる。
《POINT!》
・AIで有名人の広告・動画を作成し、有名人が投資を促すような形に見せるケースも
・投資した株の状況が見られるアプリをダウンロードさせられ、実際には利益がでてないがアプリ上ではもうかっているようにみせかけるのも定番
■進化する特殊詐欺…今からできる4つの対策
群馬県警によると、詐欺の電話がこない環境作りや地域の犯罪状況を知っておくことが重要だという。
【対策1】国際電話・非通知をブロック!
警察庁によると現在、特殊詐欺の7割以上が「+」から始まる「国際電話」を利用しているという。国際電話からの着信を無償で休止できるサービスの活用を!
(※問い合わせは「国際電話不取扱受付センター:0120-210-364」へ)
【対策2】危険な番号はシャットアウト!
電話に出る前に相手の電話番号を画面で確認できる「ナンバー・ディスプレイ」と、非通知でかけてきた電話を自動でシャットアウトできる「ナンバー・リクエスト」を設定を!
(※NTTでは70歳以上の方がいるご家庭は月額利用料や工事費がタダ(完全無料)になる制度あり)
【対策3】迷ったら「#9110」に相談
警察相談専用電話「#9110」。犯罪にあたるのかわからない、不審な点が少しでもある場合は「#9110」へ電話を。
【対策4】防犯アプリの活用を!
各都道府県警は無料防犯アプリをリリースしている。最新の不審者情報や特殊詐欺の発生状況を受信できるほか、「防犯ブザー機能」や「痴漢撃退機能」も備わっているものもある。
群馬県版:群馬県警公式「ぐんまポリス」
(App StoreやGoogle Playからダウンロードが可能)
