ウェブブラウザ「Firefox 154」の正式版が2026年8月18日に公開されました。AIを活用する「Smart Window」で関連するタブをまとめたグループを提案できるようになったほか、ローカルネットワーク上の機器へのWebSocket接続にもアクセス許可が必要になりました。また、Windows版Firefoxがクラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」に対応したり、FirefoxのプロファイルバックアップがmacOSにも対応したりしています。

Firefox 154.0, See All New Features, Updates and Fixes

https://www.firefox.com/en-US/firefox/154.0/releasenotes/

◆Smart Windowが関連するタブをまとめて提案

Firefox 150から段階的に提供されているAI活用機能「Smart Window」に、開いているタブの中から関連するタブを見つけてグループ化を提案する機能が追加されました。グループ名も自動で提案してくれるとのこと。



なお、Smart Windowは早期ベータとして段階的に提供されており、Firefox 154時点ではアメリカおよびカナダのユーザー向けにのみ提供されています。

◆ローカルネットワークへのWebSocket接続も許可制に

FirefoxではウェブサイトがPC上のアプリや同じローカルネットワークに接続されたルーター、プリンター、スマートテレビなどへアクセスしようとした際、ユーザーへ許可を求める保護機能が標準で有効になっています。Firefox 154ではこの保護機能がWebSocket接続にも拡張され、ウェブサイトがローカルネットワーク上の機器へWebSocket接続しようとした場合にも事前に許可を求めるようになりました。



◆Firefoxのバックアップ機能がmacOSにも対応

Firefoxのプロファイルをローカルファイルとしてバックアップする機能が、新たにmacOSでも利用可能になりました。バックアップにはブックマークや各種設定などを含めることができ、有効にすると最新のブラウジングデータを反映したファイルが毎日作成されます。

設定画面の「アカウントと同期」タブでバックアップの管理を行えます。



◆Windows版FirefoxがGeForce NOWの対応ブラウザに

Windows版FirefoxがNVIDIAのクラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」の対応ブラウザになりました。これにより、対応ゲームをFirefoxから直接ストリーミングしてプレイできます。

◆ページ翻訳がiframeにも対応

Firefoxに内蔵されているページ翻訳機能が強化され、ページ内に埋め込まれた「iframe」の内容も翻訳されるようになりました。また、ページを読み込むたびに言語判定を実行するようになり、翻訳が必要なページで翻訳機能を提示する処理も改善されています。

◆Windows版でFirefoxのアプリアイコンを変更可能に

Windows版Firefoxにおいて、設定画面の「外観」タブからFirefoxのアプリアイコンを別のデザインに変更できるようになりました。



標準で利用可能な選択肢はこんな感じ。



Firefoxを既定のブラウザに設定し、タスクバーにピン留めすることで特別なアイコンに変更することも可能です。



◆アドレスバーからAI関連機能の設定を開けるように

アドレスバーで「manage ai」と入力すると、「AI制御の管理」というクイックアクションが表示されるようになりました。選択するとFirefoxの設定にある「AI制御」画面を直接開くことができます。



◆その他の更新

・Firefox終了時にCookieやサイトデータを削除する設定を使っている場合、特定サイトのデータだけを削除対象から外しつつ、そのサイトにはトラッキング防止などのCookie制限を引き続き適用できるように

・Shiftキーを押しながら更新ボタンをクリックする「ハードリロード」を実行した際、キャッシュされたファビコンも消去して更新するように

・動画内の再生位置を移動する「シーク」が全OSで大幅に高速化

・PDF内で選択したテキストがウェブページ上と同様に強調表示されるようになり、ハイコントラストモードなどOS側の設定も反映するように

・新規プロファイルやFirefox Viewを最近利用していないプロファイルでは、Firefox Viewがデフォルトでツールバーから外れるように。Firefox Viewは「すべてのタブを一覧表示」から開くことができ、ツールバーのカスタマイズで元に戻すことも可能

◆不具合修正

・macOSでブラウザウィンドウを閉じた後、見えないウィンドウが残って元のウィンドウ領域でマウスクリックを奪ってしまう問題を修正

・WindowsでFirefox起動後、自動的に隠す設定のタスクバーがFirefoxを最小化して復元するまで表示されない問題を修正

・Windowsで全画面表示にしたピクチャーインピクチャーの前面にタスクバーが表示される問題を修正

・全画面表示中も垂直タブのサイドバーが残り続ける問題を修正。ツールバーと一緒に非表示となり、画面端へカーソルを移動すると再表示されるように

・PDFの印刷プレビューで「ページ幅に合わせる」を選択した際、PDFが正しい倍率で表示されない問題を修正

◆開発者向けの更新

・JSON Viewerで、選択中の項目がJSON構造のどこにあるのかを示すパンくずリストを画面下部に表示するように

・CSSの「text-box-trim」「text-box-edge」と、両方をまとめて指定する「text-box」ショートハンドをサポート

・自身を含む兄弟要素の総数や、自身が兄弟要素の中で何番目なのかをCSSの計算に利用できる「sibling-count()」「sibling-index()」をサポート

・「<input type="time">」「<input type="datetime-local">」に時刻選択用のUIを追加

・HTTPディスクキャッシュで「No-Vary-Search」レスポンスヘッダーをサポート

・JavaScriptで「Iterator.prototype.chunks()」「Iterator.prototype.windows()」「Iterator.prototype.includes()」「Iterator.prototype.join()」をサポート

また、Firefox 154には複数のセキュリティバグフィックスが含まれています。MozillaのセキュリティアドバイザリではFirefox 154向け修正全体の影響度が「high」とされており、サンドボックスからの脱出や権限昇格、Use-after-freeなどの脆弱(ぜいじゃく)性が修正されています。

なお、次期メジャー版となる「Firefox 155」は現地時間の2026年9月1日(火)にリリース予定です。