OpenAIがAIがもたらす深刻なリスクを評価・軽減することを目的とした危機管理チーム「Preparedness」を解散したと報じられています。

OpenAI upheaval mounts as Sam Altman readies IPO push

https://www.ft.com/content/53082739-7714-4aae-9816-e55ab423cbee



OpenAI reportedly disbanded its preparedness team | The Verge

https://www.theverge.com/ai-artificial-intelligence/980817/openai-disbands-preparedness-team

OpenAIの「Preparedness(緊急事態に対する準備)」チームは、AIモデルが深刻なリスクをもたらす可能性があるかどうかを評価し、そのリスクを軽減する方法を開発する役割を担っていました。例えば、AIが制御不能になり、別の企業をハッキングする可能性などについて評価・対策することを主目的としていたわけです。

そんなPreparednessチームを、OpenAIが2026年7月末に解散したと経済メディアのFinancial Timeが報じています。解散することとなったPreparednessチームの上級スタッフは、今後はバイオやサイバーなど個別の分野で別の責任を割り当てられることとなったと報じられました。

OpenAIは新規株式公開(IPO)に向けた準備を進めており、2026年6月には登録届出書の草案を証券取引委員会に提出したばかり。今回のような組織再編について、OpenAIは社内で「IPOに先立つ合理化プロセスの一環」と説明しているそうです。OpenAIのサム・アルトマンCEOは、従業員に対して副業を減らし、「ChatGPT」および「Anthropicとのビジネス顧客獲得競争」に集中するよう指示していると報じられています。

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大規模なIPOを予定するOpenAIがPreparednessチームを解散したことについて、Financial Timeは「大きな変化が続いているOpenAIにおける最新の動きのひとつです。同社はここ数年、研究を中心としてきた従来の体制を徐々に縮小しており、2024年5月にはAIの安全性を確保するための部署であるスーパーアライメントチームを解散しています」と指摘しました。

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by Jernej Furman

また、OpenAIは2026年に入ってから6度の組織再編を実施しており、内部の混乱が深刻化しているとFinancial Timeは指摘。実際、最近では倫理部門責任者のクロエバカラル氏、最高未来責任者のジョシュ・アキーム氏、安全性部門責任者のヨハネス・ハイデッケ氏、最高収益責任者のデニス・ドレッサー氏といった幹部が相次いでOpenAIを離れています。

今回解散することが明らかになったPreparednessチームを率いていたディラン・スキャンディナロ氏は、2026年2月にAnthropicからOpenAIに引き抜かれた人物です。同氏は今後、自らの能力を使ってさらに能力を高めていく「再帰的自己改善(recursive self-improvement)」型AIがもたらす影響について研究する予定となっている模様。

繰り返される組織再編について、OpenAIの一部従業員からは「IPOを目前にOpenAIが機能不全に陥っている証拠である」という声も上がっていると、Financial Timeは報じました。情報筋によると、OpenAIは2026年中にもIPOを実施予定だったものの、これは2027年に延期される可能性が高いそうです。

また、度重なる組織再編にOpenAIの従業員は燃えつき症候群に陥ったり、不満を感じたりしているという指摘もあります。