片付かない家にありがちな「意外なもの」を紹介します。教えてくれたのは、整理収納アドバイザーの小西紗代さん。小西さんによると、もっているだけで「お金も時間も手間も本当にもったいないことになっている」ものもあるそう。詳しく伺いました。

※ この記事は『持つのは「今、必要なもの」だけ。:無理なくキレイが続く、本当の整理収納術』(三笠書房刊)を一部抜粋・再構成して作成しています。

1:たくさん積んである「片付けの本」

仕事で片付けに伺うと、片付けの本がたくさん積んであるお宅が多くあります。ありがたいことに、私の著書や監修書をコンプリートしてくださっている方もいます。

しかしこれは、「なかなか片付かない家には、片付け本がたくさんある」という矛盾した傾向があるということなのです。

片付けは、ルールを知って、それに沿えばできるものです。たくさんの関連本を読んで片付けのルールもわかっている。だったら、もう片付かない毎日から抜け出せるのでは?

ところが、抜け出せない。その理由は、ズバリ実践していないから。

読んだだけで現実の片付けまで完結したかのような気持ちになり、実際にはやっていない。また、実践しても途中でやめてしまっている。つまり、「やったつもりで、やっていない」のです。実際のところ「片付かない」原因で、もっとも多いのがコレ。

片付けは、やらなければできません。いくらたくさんの本や知識やワザを読んでも、実践しなければ部屋はなにひとつ変わらない。

そんなの当たり前と思うかもしれませんが、本を読んで満足してしまったり、途中でやめてしまったり、「やりきっていない」人が、本当に多いのです。

せっかく手をつけても、「やりきる」前にやめてしまえば、負のスパイラルから一向に抜け出せません。

2:“宝の持ち腐れ”になりがちな「高級掃除機」

もうひとつ私が、片付け先でよく目にするのが、「高級掃除機」。片付かない人の保持率はかなり高い。

推測するに、まずは「道具から」という気持ちが働くのではないかと思います。それから、「いい道具さえそろえれば、キレイになる!」と錯覚しているのかもしれません。

しかし、散らかった部屋では掃除機もかけにくい。それゆえに、機能が最大限に発揮されない…。それでは、宝の持ち腐れです。

やる気があっても、知識があっても、そして道具があっても、やらなければなにも変わりません。でも、実践していけば変わっていきます。変わっていくたびに、気づくこともあります。だから、読むだけ、道具をそろえるだけでなく、必ず行動を!

3:軽度の汚れ落とし、強力な洗剤など「多種多様の洗剤」

また、「お金も時間も手間も本当にもったいない!」とお伝えしたい、よく見かける事例があります。

それは、意外に思うかもしれませんが、片付かない家ほど多種の洗剤がラインナップされているということ。軽度の汚れ落としから、強力な洗剤まであれこれ、たくさん!

そんなふうに聞くと、一見「キレイ好き」「掃除に余念がない」「意識が高い」などと映るかもしれません。でも、それは違います。だって、「片付いていない」「汚れがたまっている」が現実なのですから。

●片付いている家に洗剤が少ない理由

では、逆に片付いている家はどうかというと、キッチンに2つ。加えてほかのエリア用に1〜2個。その程度です。

なぜ、そんなに少ないのか。

それは「汚れをためる」習慣がないから。たまって落としにくくなる前に、汚れやホコリを取り除いているので、がんこな汚れやカビとは無縁なのです。だから、強力な洗剤もいりません。

多種かつ強力な洗剤があるというのは、汚れをためるから。頑固な汚れがあるから。片付かず床にものが置かれていたり、ものが出しっぱなしで積まれていたりすれば、掃除もしにくい。

ものとものの間でこぼしたところには必ずホコリがたまりますから、放置すればそれがのちのがんこな汚れになり、洗剤に頼らざるを得なくなるということです。

●洗剤を多くそろえることの「デメリット」

それに、洗剤をたくさんそろえればその分出費もかさむし、管理するスペースも手間も必要です。いざ使おうとすると、洗剤ボトルがホコリまみれになっていて、まずはそのボトルの掃除から…なんてことも。

かつて私も、「掃除をラクにしよう」という思いから、多種の洗剤をそろえていました。

でも、いちばんラクなのは、「がんこな汚れ」をつくらないこと。そのために必要なのは、日常の掃除が苦にならない収納環境、居住環境を整えることです。

いくら洗剤をフルラインナップしても、根本を解決しなければ汚れはたまるばかり。そのたびに高い洗剤を使い、苦労しながら落とす。それを繰り返していては疲れてしまいます。

そこにかかるお金、時間、手間。ぜひ節約してほかのことに使いましょう。