「墓じまい」も…お墓の今後どうする? 残された家族の負担“情報”のデジタル化も【なるほどッ!】
「news every.」の森圭介キャスターが、ニュースの気になる情報をお伝えする「なるほどッ!」。10日から3日間にわたってお伝えしているお盆の帰省シーズンに「家族で話したい、なるほどッ!」ですが、12日のテーマは、「残された家族の負担 お墓とお金」です。
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お盆の時期はお墓参りに行く方も多いとおもいますが、今、墓じまいを選択する人が増えているそうです。
墓じまいというのは、お墓を撤去し更地にすることです。
お墓を撤去したり、合同墓などに移したりなどする「改葬」の手続きは、厚労省のデータで、2015年度には9万件あまりだったのが、2024年度には17万6000件以上と、この10年で2倍近くに増えています。
石材会社などで構成された組合の調査によりますと、墓じまいについてすでに経験した人、現在検討している人、将来検討する可能性がある人は合わせて42.8%。4割以上の人が墓じまいに関心を持っているということです。
そして、その墓じまいの理由について、「墓じまいをした人」「検討中の人」を対象とした別の調査では、半数近くの人が、「遠方のため」。多くの人が距離的な問題を抱えています。次に多かったのが「墓参りが困難」ですが、高齢化や身体的な理由から管理が困難になったといいます。
続いて、「管理費が負担」となります。自治体が運営する公営の霊園や民営の霊園、お寺の墓地など場所によって数千円だったり、2〜3万円だったり、金額は違いますが毎年かかるものがあります。お墓参りに行くにも離れていれば交通費やお花、お線香など何かとお金はかかります。
■「自分もお墓を守っていきたい」

墓じまいを考えるきっかけには、環境的な要因と経済的な要因があります。街の皆さんにも聞いてみました。
岐阜在住(50代)
「父とはもし自分が死んだ後は、お墓をどうするかは『自分たちで決めて』と言われている」
妻・主婦(70代)
「(自分は)樹木葬がいいかな」
夫・パート(70代)
「俺は海にまくほうかな。海も自然でいいでしょ」
祖父母の墓が栃木と群馬に・埼玉在住(20代)
「先祖や今までお墓を守ってきた祖父母のことを考えると、自分もお墓を守っていきたい、つなげていきたいという気持ちはある」
■「墓じまい」話し合いのポイントは?

いざ墓じまいを考えるとき、どうすればよいのか。家族で話し合う際のポイントについて複数の専門家に聞きました。
相続の相談に対応する曽根さんによりますと、まず子ども側の心構えについて、今まで維持管理してくれた親を尊重し、まずは親の考えを聞くことが大事だということです。
次に、子ども世代の現状を話して、現実的にどうするのが子ども・孫世代にとって望ましいか相談していくとしています。
そして、話し合うべき具体的なポイントは2つあります。
(1)お墓の行き先を親子で一緒に決める。墓じまいをした後はどうするのか、樹木葬、納骨堂など選択肢をいくつか調べておきましょう。親世代側も希望を伝えて、親子で一緒に選びましょう。
(2)「お墓をなくすのではなく、いつでもお参りしやすいところに移す」という考え方を共有するとよいそうです。そうすると、ご先祖さまへの申し訳なさが和らぎ、受け入れやすくなるんだそうです。
葬儀・お墓コンサルタントの吉川さんによりますと、墓じまいについては名義人が1人で決定できることではあるんですが、お墓に入っている人の縁者は複数いて、知らないうちに墓参りをしているということもある。自分では知らないところでお墓に思い入れがある人もいるので、親と子だけでなく一緒に住んでいない人も含めて、関係する親戚などには声をかけた方がいいということです。
■「墓じまい」後…どんな選択肢が

墓じまいをした後に、どんな選択肢があるのか。都内の霊園の実情を聞いてみました。
東京・豊島区にある霊園には、家族ごとに専用のスペースに納骨する納骨堂と、多くの方が同じ場所に納められる合同墓の樹木葬の2種類のお墓があるそうです。
お墓の管理・販売を行う会社の担当者によりますと、地方からの引っ越しによりお墓が遠くなった人、子どもに将来の管理負担をかけたくないなどの悩みを抱えた人が、地方のお墓を墓じまいして移るケースがここ数年でかなり増えたということなんです。こちらの霊園での契約の割合は、納骨堂が「約4割」、樹木葬が「約6割」と合同墓である樹木葬のほうが少し多くなっているんです。
樹木葬の場合、最初の契約のときに管理費を払いきり、その後は支払いが発生せず、管理も不要、お寺が永代供養してくれるということで、子どもや後継者に負担をかけずに済む。こういったことから選ぶ人が多いということです。
■墓の“記録”デジタル化のサービスも

こんなサービスもあります。
墓誌という石碑に刻んでいる、亡くなった方の戒名、没年月日等の情報をデジタル化したもの。去年12月からサービス提供開始し、現在9か所の寺院で導入されています。
墓地に設置された二次元コードを読み取り、名前などで検索すると戒名などの情報を見ることができる。遺影や音声ファイルなども一緒に保存できるそうです。
合同墓であっても個別の記録が残る、墓じまいをした後も寺院が記録を保管し、永代供養ができるという点が喜ばれているそうです。家ごとのお墓じゃなくても故人をより身近に感じられるということです。
家族のあり方が変わってくる中で、守り続けてきたお墓をどうするのが未来を生きる子どもたちのためになるのか、選択肢をいろいろ考える機会になるかもしれません。
(8月12日放送『news every.』より)
