県内の着用率は…10.3パーセント 自転車のヘルメットに残る傷は命を守った”証” 女性中学生の思いとは 秋田
(田村アナウンサー)
10.3%。あるものの県内での着用率なんですが、鴨下さん、何かわかりますか?
私たちの命と安全を守るために、とても大切なものです。
(鴨下アナウンサー)
命と安全を守る…、車のシートベルトの着用率ですか。後ろの座席の。
(田村アナ)
もちろん、それも、とても大切なことなんですが、実はこちら、自転車のヘルメットの着用率です。
自転車のヘルメットですか。
3年前の4月から着用が努力義務になりましたが、10.3パーセントとは少し残念な数字ですね。
(田村アナ)
一方で、ヘルメットを着けていたことで、致命傷を防ぐことができた人もいます。
守られた命。
事故の後、警察に贈られた、あるヘルメットから着用の大切さを考えます。
大館市の警察署で、大切に保管されているヘルメットがあります。
大館警察署交通課 桐越俊典課長
「こちらになります」
「自転車事故にあった中学生から提供していただいたヘルメットです」
「改めて交通事故で受ける衝撃が大きいものだということを実感しました」
事故の瞬間が刻まれたヘルメット。
衝撃に強い、強化プラスチック製ですが、直径1.5センチほどの穴があいていました。
へこんでいる所もあり、衝撃の大きさを物語っています。
事故は今年5月に発生しました。
桐越俊典課長
「事故は、このように歩道のある道路上で発生しており、自転車が何らかの理由で単独で転倒してしまったものです」
自転車に乗って下校中だった女子中学生がバランスを崩して転倒。
体を地面に激しく打ちつけました。
左腕を骨折する大けがをした女子中学生。
ヘルメットをしていたことで、幸いにも頭にけがはなく、致命傷を防ぐことができました。
桐越俊典課長
「(女子中学生は)道路の縁石やその他道路上の小石などかたいものに頭を強く打ちつけてヘルメットが損傷したものと考えらえます」「ヘルメットをかぶっていなかった場合は頭を守るものが何もありませんので、大きなけがにつながった可能性が考えられます」
ヘルメットの有り無しで、どれほどの差が生まれるのか。
こちらは、JAF=日本自動車連盟が行った実験の映像です。
自転車に乗っていた子どもが転倒した際、頭が地面に激しく打ちつけられています。
一方、ヘルメットを着けている場合は、地面との衝撃が吸収されているように見えます。
命に危険を及ぼすレベルだった頭への衝撃の大きさを示す数値は、3分の1以下に抑えられました。
ヘルメットの有効性は全国の交通事故のデータでも明らかになっています。
警察庁のまとめによりますと、自転車に乗車中の交通事故で死亡した人のうち、半数余りが頭に致命傷を負っていました。
また、頭にけがをして死亡したり、大けがをしたりした人の割合は、ヘルメットを着けていない場合、約1.7倍となっています。
去年の自転車のヘルメットの着用率は、全国平均で21.2パーセント。
県内の着用率はその半分以下、10.3パーセントでした。
全国平均を下回るのは、3年連続です。
多くの人に自転車のヘルメットを被ってほしい。
自転車の事故で頭への致命傷を防ぐことができた女子中学生は、自らの経験をふまえ、その思いをこう綴っています。
『事故を起こす前は、ヘルメットなんて髪の毛が崩れるし、暑いしなどでかぶることがとてもいやでした。けれど、今回の事故を経験してヘルメットは大切だと気づきました。ヘルメットの大切さを知り、これからも自転車に乗るときは、必ずヘルメットを着用したいと思いました』
「必ず着用したい」
桐越俊典課長
「自転車の事故で頭をぶつけることによってけがをしたり命をなくしてしまう方もいらっしゃいますので(暑いなど)デメリットはあるかとは思いますが、それよりも自分の命を守るためにヘルメットをかぶってもらいたいと思います」
去年、県内では自転車に乗っているときの事故で、7人が死亡しています。
ヘルメットに残る傷は事故の跡ではなく、命を守った証。
寄贈した女子中学生は、少しでも多くの人に自分の経験が伝わり、交通安全につながればと話しているということです。
※7月29日午後6時15分のABS news every.でお伝えします
