防戦一方だったW杯決勝のアルゼンチン代表は“酷評”に値するのか スペイン代表DFが漏らした本音「荒いプレー? 彼らを否定をする理由にはならない」

決勝後、アルゼンチンのパフォーマンスはパレデスが起こした騒動にフォーカスが当てられた(C)Getty Images
南米王者は、そのパフォーマンスを巡って猛烈な非難に晒された。去る7月19日に行われた北中米ワールドカップ(W杯)決勝で、延長戦の末にスペイン代表に0-1と敗れたアルゼンチン代表だ。
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文字通り防戦一方のまま力尽きた。序盤からスペインのバリエーション豊かな攻め手に苦戦を強いられたアルゼンチンは、守護神エミリアーノ・マルティネスのファインセーブの数々で耐えていたが、後半アディショナルタイム3分にエンソ・フェルナンデスが2度目の警告を受けて退場。数的不利となったことで守備戦術が完全に機能性を失い、106分にフェラン・トーレスの値千金の決勝弾を決められ、万事休すとなった。
終わってみれば、65%もボールを支配され、被シュート数は20本。さらにゴール期待値も1.94とハイアベレージを記録された一方で、0.17と限りなくゼロに近い値に……。反撃の余地すら与えられない内容でアルゼンチンは大会を終えた。
当然ながら散々な内容は酷評の的となった。元イングランド代表DFで、同国の名物解説者でもあるガリー・ネビル氏は、自身がホストを務める英局『ITV』の番組内で「あのチームはメッシ支えてきたが、とくにここ数試合はひどいものだった」と糾弾。精鋭軍団にあるまじきパフォーマンスを手厳しく評価した。
「決勝でのパフォーマンスは最悪だ。もし彼らが少しでも食らいついていたら、その点は評価すべきだ。確かに数的不利になりながら1点で抑えたところはよくやったとは思うが、彼らのプレーはクソみたいなものだった。見た目がひどく、匂いも最悪なら、それはもう正直言ってクソだ。決勝で我々が目にしたのは貧弱なパフォーマンスだよ」
それでも、だ。アルゼンチンは後半アディショナルタイムに逆転弾を叩き込んだ準決勝のイングランド戦など幾多の死地を潜り抜け、2大会連続で決勝にまで勝ち上がってきた。それは紛れもない事実である。
ゆえに世界王者の目に見えない凄みは対峙した者にしか分からないのかもしれない。不動のレギュラーとしてスペインを支えた名DFのペドロ・ポロは、母国紙『Mundo Deportivo』で「彼らは間違いなく決勝を戦うに値するチームだった」と率直な意見を口にしている。
「僕らの誰もがアルゼンチンは競争力があるチームだと考えている。荒いプレーがあった? それは単に彼らのプレースタイルに過ぎないと思うし、否定をする理由にはならない。結局、彼らはこのワールドカップを通じて素晴らしい代表チームであることを証明してきてる。実際、とても素晴らしい決勝戦だったでしょ? 幸運なことに僕らが勝ったけど、ワールドカップ全体で成し遂げた彼らの素晴らしい仕事に対しても、僕は祝福の言葉を贈りたい」
世間で物議を醸した試合後に起きた乱闘騒動は言語道断だが、苦しみながらも勝ち筋を模索したアルゼンチンの決勝での戦いは、ネビル氏が言うほど「クソ」ではなかった。それをポロの言葉は証明していると言えよう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]

