「イングランドは“演技”を必要とした」ノルウェーメディアが伝えた“誇りの敗戦” 判定に苦しめられるも「素晴らしいチームになった」【W杯】

ハーランドはゴールならず。ノルウェーの挑戦は8強で幕を閉じた(C)Getty Images
北中米ワールドカップ(W杯)準々決勝、イングランド対ノルウェーのゲームが現地時間7月11日に行われ、イングランドが2-1で勝利しベスト4へコマを進めた。ノルウェーは同国初の8強入りを果たしたものの、延長戦の末イングランドに敗れ、W杯の戦いを終えることに。そして、力及ばず敗戦を喫したノルウェーの国内メディアは、悔しさを噛みしめながら代表チームの健闘を称えている。
【動画】カメラに直撃して軌道変化 大きな波紋を生んだイングランドの同点シーン
この試合、VAR介入によって判定が覆る場面が複数回にわたり起こっており、その中では、ノルウェーのゴールシーンに絡むケースも見られた。1-1のスコアで迎えた55分、ノルウェーはコーナーキックからのこぼれ球にトルビョルン・ヘッゲムが反応。混戦の中で押し込み勝ち越しゴールが決まったかに思われた。だが、ここでVARでの確認が行われており、PA内の競り合いでアーリング・ハーランドがイングランドのエリオット・アンダーソンを押していたとして、これがファールと判定。ヘッゲムの得点は“幻”に終わった。
結果的にファールとなったこのシーンでは、押されたアンダーソンはピッチに倒れ、激しくファールをアピール。ポジション取りでは決して珍しくはない選手間の接触だが、微妙な判定だったとして試合後でも大な反響を呼んでいる。ノルウェーメディア『Dagbladet』は同国代表が1-2で敗れた結果を踏まえつつ、「イングランドはノルウェーに大苦戦を強いられた。最後はイングランドの“演技”だけが、準決勝進出への決め手となった」などと振り返っている。
さらに、55分のシーンをフォーカスし、「ゴール前の混戦で、アーリング・ハーランドはエリオット・アンダーソンを軽く押しただけだった。大げさなダイブ。それでノルウェーは止められた」と指摘。その上で、「サッカーではこういうことは起こる。ワールドカップでは、小国は正当な評価を得るためにより多くを乗り越えなければならない」と主張を並べる。また、この試合ではノルウェーのゴールキックで蹴りだされたボールが上空に設営されたカメラのケーブルに接触するアクシデントが発生。その流れからゴールを奪われており、判定への不満が募るのも当然だった。
結果に対し複雑な思いを募らせながらも、同メディアは「それもまたサッカーであり、この現実は今後も変わらない。だからこそ重要なのは、巨大なイングランドが、この試合に勝つために“演技”を必要としたという事実である」などと訴えるとともに、「それほどまでに、ストーレ・ソルバッケン率いるノルウェー代表は素晴らしいチームになった」と評している。
同メディアは、最後まで奮闘を見せた選手たちに賛辞を送り、「気温40度近い暑さの中でも選手たちは同点を目指して走り続けた。最後は疲れ切ったハーランドがベンチへ下がり、ノルウェーのワールドカップは終わった」とも綴っている。
勝ち越しゴール取り消しに至るまでの判定は、この先も議論を呼んだ場面として語り継がれるかもしれない。それでも、イングランドを最後まで苦しめ、毎試合鮮烈な輝きを放ったノルウェーの今大会での戦いぶりは、決して色あせることはないだろう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]

