「復讐だけしたい」22歳女性配信者を生放送中に刺殺。400万円貢いだ44歳男が“口座残高161円”に絶望、暴走した理由
過去に、佐藤さんは最上位の「プラチナプラス」になったこともあった。同ランクの配信者は、月に100万円の高収入の目安にもされているようだ。
<22年8月には、佐藤さんが当時勤務していた山形市内の飲食店に誘われ、初めて対面。その後も訪れ、計4回にわたって合計約77万円の飲食代を支払っている>
◆「お金を貸して」直接送金へ発展した金銭トラブル
そんな、イチ視聴者だった高野被告との関係がいびつになりはじめたのは、初対面の1か月後の9月13日。佐藤さんから、LINEでこんなメッセージが送られてきた。
これを皮切りに、高野被告は金銭を無心されるたびにATMに赴いては、現金を佐藤さん名義のゆうちょ銀行口座に振り込んでいた。
「携帯代金の支払いができない」「具合が悪くて吐血もして仕事を辞めてやり直したい」--。
理由は様々だったが、計13回にわたり、254万4800円にも及んだ。
配信サイトを介さずに、直接金銭のやり取りをするようになった高野被告。約255万円の大金は、貯金をはたくだけではなく、消費者金融に高野被告名義で借金をして工面したという。
◆民事訴訟でも返済されず…復讐心が殺意へ変わるまで
<22年11月には、高野被告は佐藤さんに返済するように求めた。翌23年1月には、3万円を返済してきたが、その後返済されることはなかった。同年8月には、高野被告は金銭の返還を求める民事訴訟を提起した>(検察側冒頭陳述の要旨・以下同)
高野被告はついに法的手段をとって出たのだ。裁判所は、高野被告の主張を認容して、佐藤さんに金銭の返還を命じた。佐藤さんの預金口座も差し押さえたが、残高はわずか「161円」。当然だが、これまでの借金の総額に満たなかった……。
「お金を返してもらうのは諦めた。復讐だけしたい」。知人にこうLINEでメッセージを送った高野被告は、殺害計画に動きはじめる。
<翌24年12月、「Amazon」でナイフを1本購入した。本件犯行の凶器になった。翌25年2月には、同じくナイフを1本購入した>
知人に再度、犯行をほのめかすように「あいつには苦しんで欲しい」とLINE。そんな高野被告は、佐藤さんの「明日山手線1周」というタイトルの生配信を視聴し、翌日の殺害を決意したとされる。
<犯行当日は、早朝に自宅を出て電車で東京に向かった。午前8時30分頃に配信を開始した佐藤さんは「高田馬場に向かう」旨、発言した。高野被告はその配信を視聴して、高田馬場の路上で待ち伏せし、本件犯行に及んだ>
