「規則正しい生活」が自立の第一歩…発達障害のある子に必ず身に付けさせたい「スケジュール感覚」の育て方

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落ち着きがない、こだわりが強い、気持ちの切り替えが難しい……、こうした特性から、発達障害を抱える子には、規律正しい生活が困難なことが多い。学校生活、ひいては将来の社会生活に備え、 “良い生活習慣”を身に付けてもらうためには、どうすればいいのだろうか。新刊発達障害を抱える子どもの「できる!」を増やす作戦事典』から、とっておきの知恵をご紹介する。

大切なのは「見通し」と「心づもり」

発達障害、そのなかでもとくにADHD を抱えている子は、行動が行き当たりばったりになりやすく、生活時間の感覚が乏しい傾向があります。将来の社会生活を考え、規律正しい生活ができるように習慣づけていく取り組みが望まれます。

第一歩として、日々見通しを持ち、心づもりして過ごす「スケジュール感覚」を養いましょう。

まず、以下のような手順で一日の予定を明確にし、子どもと共有することで、スケジュールとその活用法を粘り強く、子どもに教えてください。

A)子どもに「一日の流れ」を大ざっぱでいいので伝えて理解してもらう

B)次に時間帯を絞って、そのなかで規則正しく動けるようにしていく

A→Bの順で進めるとスムーズです。以下、順に説明していきます。

大ざっぱな一日のスケジュールを決める

まずは「A)子どもに「一日の流れ」を大ざっぱでいいので伝えて理解してもらう」段階からです。

生活のなかには一定のルーチンがあるはずです。そのルーチンのなかから、まず大人が主要なものを選びます。そして、各ルーチンのポイントを、具体的な時刻とともに子どもに伝えてあげてください。

理解できる子どもには口頭での説明でも構いませんが、絵や写真つきのカードを用意し、それを見せながら、同時に言葉でも説明するほうがわかりやすく、子どもに確実に伝わります。

ポイントは、「見える化」して伝えること。見える化することで「やること」を明確にして理解してもらいます。

【見える化の手順】

(1)絵カードをつくる

「起床」「朝食」「学校に出発」「給食」「帰宅」「夕食」「入浴」「就寝」など、一日分あるとよい

(2)流れを説明する

カードを見せながら「朝は6時半に起きます」「朝ご飯は7時です」……「夜9時には寝ます」などとルーチンの流れを伝える。一案として絵カードを並べて学ぶのもおすすめ

いつでも目に入るようにしておく

スケジュールをポスターにして、リビングなど目につくところに貼っておくのもおすすめです。必要に応じて子どもと、

「いまは〇〇をする時間だよ」

「次は△△の時間だね」

とくり返し確認し、徐々に先の見通しを立て、心づもりする習慣がつくように後押ししましょう。

決めたスケジュールは家族全員が共有し、守れるよう互いに協力します。

可能なら周囲の人にも事情を説明し、たとえば祖父母など、子どもに関わるみんなで協力して取り組めると理想的です。

ここで気を付けておきたいことを1つ付け加えておきます。

急に予定を変える(急な用事を頼む、やることを変更する、など)のは、基本的にNGだと心得ておいてください。不確かな約束をすること、あるいは約束を守らないことは、発達障害を抱える子どもを混乱させ、不安にさせる原因となります。

たとえば「宿題が終わったらゲームしていいよ」という小さな取り決めや、夕食の献立など、ちょっとしたことであっても、急に変更すると子どもがパニックを起こす場合があります。

ですから、スケジュールはよく注意して見通しを立て、できるだけ変更しなくていいようにご配慮ください。

ここまでが第一段階でした。次回の記事では、時間帯を絞って練習を積み重ねることで、規則正しく生活する習慣を身に付けてもらいます。

【後編を読む】多忙な時間帯なのになぜ? 「朝の練習」で発達障害がある子に“良い生活習慣”が身に着く深いワケ

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