トラクターやコンバインは中古市場が充実していた! 独特のチェックポイントも面白い農機中古モデルの世界

この記事をまとめると
■農業用車両も普通車と同様に中古市場で活発に取引されている
■価値判断は走行距離でなく「稼働時間」が基準となる点が特徴的
■売買のタイミングや車種で価格が大きく変動する
農業用車両の独特な中古事情
トラクター、耕うん機、コンバインなど、農業に従事する車両のことをひとまとめに農業用車両と呼ぶが、こうした車両たちは普通の乗用車と同じように中古車として市場に出まわることがあるのだろうか。ふとそんな疑問が沸いたので、実際の農業用車両の中古車とはどんなものなのかを調べてみることにした。
まず第1に、そもそも農業用車両という特殊な商品でも中古で取引されるものなのかという話だが、これは一般的な乗用車と同じく専門の買取業者もいれば、中古で出まわる車両も数多く多く存在する。農業用車両の中古車売買については後述するが、最初に中古車としての農業用車両のポイントを説明しておこう。
まず中古車で買うときに注意すべきポイントだが、農業用車両の場合は走行距離ではなく、エンジンを動かした時間の合計である「アワーメーター」が重要だ。普通の中古車であれば、まず確認するのが走行距離だが、農業用車両の場合どれだけの時間稼働したかというのを表示するアワーメーターをチェックする必要がある。

たとえばクルマであれば、10万kmを超えると一気に価値が下がるというのが通例だが、これがたとえばトラクターとなると、ひとつの目安としてパワーメーターが1000時間以内であれば比較的状態がよいとされる。ただし、アワーメーターは改ざんが可能な場合もあるため、あくまでひとつの指標だと考えたほうがいい。
また、ほかのチェックポイントとしては、エンジンの状態やオイル管理の記録ということがあるが、これは一般的な乗用車と同じで、エンジンをかけたとき、通常より黒煙や白煙が多い場合はエンジンの不調を疑ったほうがいいだろう。
それに加えてあまりに古いモデルや、海外メーカー、撤退したメーカーの車両は、故障した際に部品が手に入らず、修理不能になるリスクもある。その点国内メーカーであれば部品の供給も長い間行うので、修理部品の入手にはあまり不安がないといえる。あとは当然だが可能な限り現車確認と試運転は基本事項だ。お気づきだと思うが農業用車両といっても乗り物であることは変わらないので、買うときのチェックポイントも一般的な乗用車に似ているのは当然だろう。
農機特有の視点が市場を形作る
では、中古の農業用車両を買おうとしたときに売りどき買いどきはあるのだろうか。答えはイエス。農業用車両は使用頻度が高い時期とそうでない時期に分別される。つまり、欲しい人がいる時期に売るのが高く売るための鉄則なのだ。
では欲しい人がいる時期というのはいつか? ということだが、これはずばりシーズン直前だ。そして、シーズンというのは田植え機なら2~3月、コンバインなら7~8月ということになる。つまり、農家が準備を始める直前がもっとも高値で売ることができるのだ。もちろん先ほど少し触れた、買取業者の買取も高くなる。

では、高値がつきやすい農業用車両の種類とはどんなものなのか。たとえばトラクターの30~50馬力クラスは一年中需要があり、もっとも値崩れしにくいといわれている。とくにクボタ、ヤンマー、イセキなど国内大手ブランドは、東南アジアなどでも人気が高いため、古くても値段がつくことが多いのだそうだ。
また、コンバイン(稲や麦、大豆などの収穫作業において、刈り取り、脱穀、選別の3つの工程を1台で同時に行える自走式の収穫機)で3条刈り以上かつ、自動水平機能がついているモデルは需要が高い。
このほかにも田植え機であれば、歩行型よりも乗用型のほうが圧倒的に高く売れるというのが農業用車両の中古市場だ。

では、最後に農業用車両の専門の買取業者について触れておこう。ネットで「農業用車両 中古 買い取り」などというキーワードで検索すると、びっくりするほど多くのサイトがヒットする。そのページを覗いてみると、バリエーション豊かな農業用車両の数々が販売されている。なかには見たこともない形の車両や、スポーツカーと見間違えるくらいスタイリッシュなトラクターなどが並んでおり、見るだけでもかなり楽しいのだ。
ちなみに価格はピンキリだが、特徴的なのは普通のクルマであれば走行距離が表示されている部分に「稼働時間」が記載されているというところが非常に新鮮であった。農業用車両に乗る機会もなかなかないだろうが、クルマ好きには農業用車両中古車販売サイトは刺さること間違いない。
