JRT四国放送

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徳島市役所を訪れたのは、松島 雅浩さんら美容師7人。

松島さんらの美容室では2025年6月頃から、髪染めに使うヘアカラー剤の容器であるアルミチューブを回収して、資源買取業者に売却する活動を行っています。

今回、その資金で車椅子1台を購入し、1月19日に遠藤彰良市長に手渡しました。

(美容師・松島雅浩さん)
「みなさんからいただいた善意をぜひ、徳島市にお役立て下さい。車椅子が活躍することを心より祈っています」

(徳島市・遠藤 彰良 市長)
「環境問題という大きな課題に、組合として取り組んだこと心から敬意を表します」

活動には現在、県内65の美容室などが参加。

今回の贈られた車椅子は、ふれあい健康館で使用される予定です。

(記者)
「小さな一歩ですか?」

(美容師・松島雅浩さん)
「いや、これがスタートです。これがスタートです」

(森本アナウンサー)
「髪染めに使われるヘアカラー剤のアルミチューブは使用後、廃棄されるということなんですが、VTRにあった美容師の皆さんは、これをリサイクルして社会福祉につなげようと考えました」

(豊成アナウンサー)
「去年はじまったばかりの、美容師たちの取り組みを取材しました」

創業65年。

JR吉成駅前に、美容室「マツシマ」はあります。

(美容師・松島雅浩さん)
「いらっしゃいませ、いつもありがとうございます」

(常連客)
「大量ですみません」

常連客だという近所に住む親子。

「マツシマ」に来るときは、いつもなぜか袋いっぱいのアルミ缶を持参しています。

オーナーを務めるのは、美容師の松島雅浩さん 65歳。

城東高校を卒業後、通信制の美容学校に入学。

大阪で修業を積み、35年前に母が営んでいたこの店を引き継ぎました。

その軽快なハサミさばきと、軽妙なトークで、人気の美容師です。

(美容師・松島雅浩さん)
「若い時にこれを抜いてしもうたから、未だに剃り込みがある。はげたん違うんでよ、若い時抜いた剃り込みよ」

(美容師・松島雅浩さん)
「ここにブリーチして」

髪を明るめの色にするようです。

そして、髪染めに使うのが・・・。

(記者)
「ズラリと並んだたくさんの箱、これは実は髪を染めるカラー剤なんです」
「カラー剤はこのように、アルミチューブの中に入っています」

松島さんによりますと、ファッションの多様化や芸能人やスポーツ選手の影響で、1990年代頃から髪を染める人が増え始めました。

当時、色はブラウン系がほとんどでしたが、今ではピンクや緑など様々なカラーが人気です。

ヘアカラー剤は、1人1本から多い人では3本を消費します。

当然、ゴミとなるアルミチューブも増え、事業ゴミとしてお金を払って業者に処分してもらっています。

何とかできないかと考えていた松島さんの脳裏に、ある記憶が蘇りました。

(美容師・松島雅浩さん)
「昔、癌になった人がおって、亡くなる最後まで(店に)来ていただいた」
「最後、癌になったら歩けんようになる、歩けんようになったときにカットする椅子に乗せて動かしていたけど」
「あの時、車椅子があったらもっと元気に来れたのにと思った」

(美容師・松島雅浩さん)
「変なんかな、僕な。大変なことするん好きよ」
「なんかその、普通の人ならできませんとかいうて逃げるヤツあるやろ。向こうていくん好きよ」
「前髪も隙間開けたら、軽いでしょ」

アルミチューブ1個の重さは10g。

再利用がしづらい種類のアルミが使われているため、買取価格は1キロ10円。

数万円する車椅子を購入するには数十万個が必要で、とても松島さんの店だけでは集まりません。

そこで2か月に1回、軽トラックで県内を走り回り、他の店からの回収を始めました。

多くの美容室が休みの月曜日、この日は徳島市の沖洲や幟町の店を回りました。

(美容師・松島雅浩さん)
「お世話になります、ありがとうございます」
「ご苦労様です」

(美容師・東條英樹さん)
「いつも助かってます」

(記者)
「月にどれくらい消費する?」

(美容師・東條英樹さん)
「だいたい、月に150本から200本くらいですかね」

(美容師・東條英樹さん)
「(協力店が)広がったらいいのにね」

(美容師・松島雅浩さん)
「西は石井まで広がった。南は羽ノ浦まで。市内からぐ~っと広がった」

“美容商材の卸業者も…”

(美容商材の卸業者)
「マツシマさん、お持ちしました」

(美容師・松島雅浩さん)
「ありがとうございます」

(美容商材の卸業者)
「われわれも精一杯協力します」
「売るだけじゃダメで、その後、資源というのは、社会に回して還元できるということが分かったので」
「そういったことは、他にもいろいろあるのではと考えるようになった」

アルミチューブだけではなく、ビールなどのアルミ缶も一緒に回収しています。

買取価格は、アルミ缶の方がいいのだとか・・・。

2025年6月に活動を始めて以降、今では65店舗が回収に協力してくれています。

分別なども手伝ってくれるようになりました。

回収後は、徳島市の資源買取業者に持ち込みます。

これまで7回持ち込んで、合計4万円ほどになっています。

今回はいくらの値段がついたのでしょうか。

(買取業者)
「お待たせしました」

(美容師・松島雅浩さん)
「確かにお預かりしました」

アルミチューブは56キロで、買取金額は1232円となりました。

アルミ缶と合わせて、1万6808円の売り上げです。

(美容師・松島雅浩さん)
「頑張らんかったら、し始めたことやけんね」

(美容師・松島雅浩さん)
「かよちゃん、あのな、今な、アルミ集めてな、車椅子を買おうかという運動を美容師さんでしよんよ」

(お客さん)
「ええよ、子ども会で(アルミ缶を)集めよったんは今ごみに出しょるけん、もったいないなって話しよったけん」
「集めるところ探ししてて、違う地区まで持って行ってたけん、持ってくる」

(美容師・松島雅浩さん)
「ガラでないだろ」

(お客さん)
「まあな」

自分たちができることから…。

街の小さな美容室を中心に善意の輪が広がっています。