「自分がアビスパを引っ張っていく」 E-1制覇で得た自信と成長…日本代表定着を狙う安藤智哉が示すべきこと
そこで注目されたのが、福岡の安藤智哉だ。ご存じの通り、7月のE-1選手権で日本の大会2連覇に貢献。190センチの大型DFは見る者に強烈なインパクトを残した。とりわけ15日の韓国戦では、荒木隼人、古賀太陽との鉄壁3バックと長身右ウイングバックの望月ヘンリー海輝で制空権を制圧。ロングボールを蹴り込まれた終盤も勇敢に跳ね返し続け、存在感を示したのだ。「ワールドカップへの距離が近づいたか。それは自分次第だと思いますし、福岡に帰ってからの取り組みが重要になる。目の前の1試合にどれだけ注力してやれるかが大事だと思います」と韓国戦後も神妙な面持ちで話していただけに、その後のJリーグでの一挙手一投足が気になるところだった。
序盤は浦和が良い入りを見せ、松尾佑介や安居海渡に次々とシュートを打たれたが、安藤、奈良竜樹、上島拓巳の強力3バックは全く動じなかった。そして徐々に最終ラインでボールを保持。時間をかけてビルドアップする形にシフトする。前半の間には、1トップの碓井聖生が相手の背後に抜け出し、紺野和也も鋭いボール奪取から決定機を迎えたが、どちらも決めきれない。両者ともにスコアレスの重苦しいムードのまま、試合を折り返すことになった。
迎えた後半。福岡は攻撃のギアをアップ。安藤も3バックの一角から左サイドを駆け上がり、攻撃参加するシーンが大幅に増え、存在感がグッと高まった。特に目立ったのが、相手CKからのカウンターで安藤がドリブルで一気に持ち上がった後半5分のシーンだ。これを名古新太郎に展開。最終的に入れたクロスに松岡大起が飛び込んだが、得点には至らなかった。
「比較的ボールは保持できましたけど、ラストパスだったり最後の質のところはまだまだ向き合っていかない。良いゲームしたとか、そういうのはどうでもよくて、本当に結果だと思う。結果がついてきていいゲームできたら最高です」と安藤は語っていたが、こういったチャンスをモノにできず、福岡はこの日も0-0のドローを余儀なくされ、中位にとどまってしまっている。E-1という重圧のかかる国際舞台で勝ち切った安藤には、率先してその壁を破ってほしいところだ。

