結局、山田は後半25分にベンチに下がり、チームも1-1のドローに終わった。“特別な一戦”を勝ち切れず、悔しさを覚えた部分は少なからずあったあだろう。結果は出なかったが、本人にとってはお世話になったガンバと完全に離れ、横浜FCの一員として再出発したという意味で、一つの大きな節目だったのではないか。

横浜FCは昇格組ですけど、J1でやれている部分も多くあると思う。僕自身も前に所属していたチームと違ったプレースタイルや役割というのが求められているので、それをやりながら幅を広げていきたいですね。自分が存在感を出していければ、チームの順位もより上がっていく。ここから連戦ですし、もう一つ、コンディションを上げて、常に試合に出られるように頑張っていきたいと思います」と本人は冷静に先を見据えていた。

 紆余曲折はあったが、彼はまだ25歳の未来あるアタッカーだ。2019年には久保建英や中村敬斗らとともにU-20ワールドカップにも参戦したポテンシャルのある選手だけに、ここからどのような変貌を遂げていくのかが非常に興味深い。彼が横浜F・マリノスの先輩にあたる三浦文丈コーチ、中村俊輔コーチの指導の下、横浜FCのJ1定着請負人になることができるのか。そうなるように、この一戦を機に気持ちを引き締めて成長していくこと。それが山田康太に課せられた重要命題である。

取材・文=元川悦子


【ハイライト動画】横浜FCvsG大阪