応援演説する連合の芳野会長(24日、横浜市で)

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 連合が、支援する立憲民主、国民民主両党の連携の行方を注視している。

 芳野友子会長は両党の結集を呼びかけているが、衆院選では13の小選挙区で両党の候補者が競合している。衆院選後、傘下の産業別労働組合によって支援政党が割れる「股裂き」状態が解消できるかは不透明だ。

 芳野氏は24日、両党候補の応援で神奈川県内を回った。横浜市の3か所では立民の野田代表と並んで街頭演説を行い、「より良い生活を取り戻すために、立民が政権を担うことが重要だ。今の政治をリセットし、社会を変えよう」と、政権交代の実現を訴えた。

 両党の連携強化を巡り、野田氏は衆院選後に国民との協議を進める考えを示している。報道各社の情勢調査では、立民、国民両党の議席増の見通しが報じられており、野田氏は横浜市内で演説後、「連合から応援をいただいている立民も国民も躍進する可能性が出てきた。大きな成果につなげたい」と記者団に語った。

 一方、芳野氏はこの日、立民と国民が競合する神奈川19区に入り、国民候補の応援演説だけを行った。立民からは「わざわざ競合区に入る必要はなかった。今後の協議に影響が出かねない」(幹部)と懸念の声も出ている。国民は、立民との連携強化の前提条件に、エネルギーなど基本政策の一致を挙げており、協議は難航も予想される。