5Gスマホ「arrows We2」が電波法違反で総務省がFCNTを行政指導!

総務省は9日、Lenovo傘下のFCNTが製造・販売する一部の特定無線設備について電波法に基づく工事設計認証を受けた工事設計にない空中線を使用して電波発射する仕様となっている状態にあった事実が認められため、同法第38条の25に規定する工事設計合致義務に違反したとして認証取扱業者である同社に対して2024年10月9日(水)に再発防止策を含む所要の措置を講ずるように行政指導を行ったと発表しています。

これを受けてFCNTは9日、同社の5G対応スマートフォン(スマホ)「arrows We2」において認証を受けた工事設計に含まれないアンテナを使用して電波を発射することが判明し、認証工事設計に合致していないことに対して総務省より行政指導を受けたとお知らせしています。なお、対象スマホについては電波法に基づく特性試験を改めて行った結果、技術基準に適合していることを確認して2024年9月13日(金)時点で正しい工事設計に基づく再認証を受けているとのこと。

そのため、現時点では工事設計合致義務違反への是正対応は完了しており、対象スマホを利用している場合でも安心してそのまま使えるとしています。同社は法令遵守と製品の安全性確保の重要性を認識して製品の製造・設計におきましても万全を期していたものの、arrows We2に関しては開発段階での工事設計認証への合致確認が不十分であったことを深く反省しているとしており、今回の事態を厳粛に受け止めて今後このようなことがないよう再発防止に努めていくとしています。またFCNTでは利用者に多大な心配を掛けたことを深く謝罪するとともに引き続いて同社の製品を愛顧賜るようにお願いすると案内しています。

なお、総務省では利用者利益の保護の観点から今回のFCNTが製造・販売している対象設備の機種および型式などを「電波利用ホームページ」( https://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/equ/tech/zirei/ )にて公表しており、対象はNTTドコモ向け「arrows We2 F-52E」(認証番号:202-JCE033)、KDDIおよび沖縄セルラー電話の携帯電話サービス「au」および「UQ mobile」向け「arrows We2 FCG02」(認証番号:202-JCE035)、オープン市場向けメーカー版(いわゆる「SIMフリーモデル」)「arrows We2 M07」(認証番号:202-JCE034)であることが示されています。


arrows We2はFCNTが展開している「arrows」ブランドにおいて「“すべての人が使いやすく、すべての人が手に取りやすい” 5Gスマートフォン」というコンセプトで幅広い人に人気となった前機種「arrows We」の後継機種で、arrows Weからスペックを大幅にアップデートしたほか、arrowsブランド最高品質の操作性や快適さを提供するカメラ機能などのさまざまなアップデートによってスマホのある日常に楽しさやワクワクする体験を実現しており、これまで培ってきた「防水・防塵」や「耐久性」、「環境配慮」といった独自の強みは受け継ぎながらより多くの人に満足してもらえるようにコストと機能のバランスを取った快適なスマホだということです。

新たにチップセット(SoC)にはMediaTek製のミッドレンジ向け「Dimensity 7025」を採用し、arrows WeではQualcomm製のエントリー向け「Snapragon 480 5G Mobile Platform」でしたが、Dimensity 7025はSnapdragon 6シリーズクラスの性能となっているため、かなり性能が上がっているほか、内蔵メモリー(RAM)は4GBと変わらないものの、内蔵ストレージの一部を処理用RAMとして活用することで4GBが追加可能になり、合計8GBとして使えるようになっています。


画面は上部中央にU字型ノッチ(切り欠き)が配置されたアスペクト比9:19.5の縦長な約6.1インチHD+(720×1560ドット)液晶ディスプレイ(約1677万色表示)を搭載し、ノッチ部分には約800万画素CMOS(1/4.0型)+広角レンズ(F2.0)のフロントカメラが内蔵され、顔認証に対応しているほか、生体認証としては本体右側面にある電源キーに指紋センサーが搭載されており、電源キーはさらに復活を希望する声を受けてなぞったりして操作できる「Exlider」を搭載しています。サイズは約155×73×8.9mm、質量は約179g、本体色はライトブルーおよびネイビーグリーン、ライトオレンジの3色展開。

主な仕様はmicroSDXCカードスロット(最大1TB)および4500mAhバッテリー、USB Type-C端子および3.5mmイヤホンマイク端子、おサイフケータイ(FeliCa)、NFC Type A/B、Wi-Fi 5に対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠(2.4および5GHz)、Bluetooth 5.2、位置情報取得(A-GNSS)、緊急速報メール、ハイレゾ音源など。ワンセグやフルセグ、赤外線通信、ワイヤレス充電には非対応。リアカメラは以下のデュアル構成で、引き続いてシャッターを切るだけで写真が美しく仕上げる「Photoshop Express」モードを搭載しています。

・約5010万画素CMOS(1/2.7型、4in1)+広角レンズ(F1.8)
・約190万画素CMOS(1/5.1型)+マクロレンズ(F2.4)


また環境に配慮しながらもまる洗いやアルコール除菌ができる防水(IPX5・IPX8)や防塵(IP6X)に対応したほか、従来からのarrowsの強みとして米国国防総省のMIL規格23項目に準拠した性能に加え、1.5mの高さから26方向でコンクリートに落下させる独自試験をクリアした画面割れに強い堅牢性によって利用時の安心安全を提供します。さらにメーカー独自試験によって温度45℃・湿度99%に対応しており、お風呂でも安心して使えるため、インターネットラジオとFMラジオが聴ける「ラジスマ」に対応しているからバスタイムをゆったり楽しいひとときに。

携帯電話ネットワークの対応周波数帯は以下の通り、SIMはnanoSIMカード(4FF)スロットが1つとeSIMのデュアルSIMデュアルVoLTE(DSDV)となっています。OSはAndroid 14をプリインストールしており、自動生成されたパスワードで使いまわしを防止してIDとパスワードを端末本体で一括管理することで情報漏洩のリスクを最小化できる「arrows passport」などを搭載しています。その他、詳細な製品情報は以下の記事をご覧ください。

・FCNT、新スタンダードスマホ「arrows We2」を発表!NTTドコモとau、UQ mobileから8月中旬以降に発売で予約受付中。大幅に高性能化 - S-MAX
・Androidで日本歴代出荷台数1位の後継機がついに登場!性能UPで帰ってきたFCNTの新スタンダードスマホ「arrows We2」を写真で紹介【レポート】 - S-MAX

[arrows We2 F-52E]
5G NR: n1, n28, n78, n79
4G LTE: Band 1, 3, 5, 8, 12, 18, 19, 28, 39, 41, 42
3G W-CDMA: Band I, V
2G GSM: 850, 900, 1800, 1900MHz

[arrows We2 FCG02]
5G NR: n3, n28, n41, n77, n78
4G LTE: Band 1, 3, 8, 18, 19, 28, 41, 42
3G W-CDMA: Band I, V
2G GSM: 850, 900, 1800, 1900MHz

[arrows We2 M07]
5G NR: n1, n3, n28, n77, n78, n79
4G LTE: Band 1, 3, 4, 5, 8, 12, 18, 19, 28, 38, 39, 41, 42
3G W-CDMA: Band I, V
2G GSM: 850, 900, 1800, 1900MHz




arrows We2 M07 (ライトオレンジ) 【正規代理店】SIMフリースマートフォン 大画面 大容量バッテリー
FCNT合同会社



記事執筆:memn0ck


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