王座戦第3局に臨む両対局者(30日、京都市で)=日本将棋連盟提供

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 将棋の第72期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)第3局が30日、京都市で行われ、王座を保持する藤井聡太竜王(22)(名人、王位、棋王、王将、棋聖)が156手で挑戦者の永瀬拓矢九段(32)に勝ち、シリーズ3連勝で王座初防衛を果たした。

 藤井竜王は終局後、「結果を出せたことはうれしい。本局は苦しい将棋だったので、内容をより高めていかなければと感じた」と話した。

 藤井竜王は昨年10月、当時の王座だった永瀬九段を相手にタイトル奪取に成功し、史上初の八冠独占を達成した。今期は、立場を入れ替えて同じ顔合わせとなった。

 藤井竜王の2連勝で迎えた本局は、序盤に角を交換する角換わりの戦型となった。藤井竜王は形勢不利になった終盤、粘って相手の攻めをしのぎ、一瞬の隙を見逃さず逆転勝ちした。

 藤井竜王は今年6月、叡王を失って七冠に後退したが、その後は棋聖と王位、王座を連続で防衛した。

 次のタイトル戦は、佐々木勇気八段(30)を挑戦者に迎える第37期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催、特別協賛・野村ホールディングス)で、10月5日に東京都渋谷区で開幕する。