「こんなに売れないとは…」クルマのサブスクKINTOが“苦境の初年度”を乗り越えて「10万人に選ばれる」まで
KINTOが目指すのは「トヨタにとっての実験台」だと曽根原さんは抱負を語る。
サブスクを通じて顧客接点を持つKINTOが、モビリティのプラットフォーマーとして、トヨタの見出す新しいクルマの技術や世界観、サービスを届けていくことが、ひいてはKINTOのさらなる成長の原動力になるわけである。
「今後やっていきたいのは、お客様との接点を増やしていきたいことです。現在は『モビリティキャンプ』というアウトドア系のイベントを定期的に行っていますが、それに限らずにクルマによる移動の喜びや感動が想起されるようなリアルイベントも企画していければと考えています。
KINTOはトヨタ自動車系列の会社だが、事業への向き合い方はスタートアップと同様の柔軟性や意思決定の早さを感じた。クルマ選びの新しい選択肢として、サブスクは確実に社会に根付いてきていると言えるのではないだろうか。
<取材・文・撮影(人物)古田島大介>
【古田島大介】
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている