イーロン・マスク氏(ゲッティ=共同)

 【サンパウロ共同】ブラジル最高裁のデモラエス判事は30日、国内のXのサービス停止を命令した。地元メディアによると、31日に入ってXへの通信の遮断が始まった。投稿や閲覧ができなくなった。偽情報の拡散防止策などを巡って司法当局とXの間で対立が深刻化していた。

 命令の背景には、Xを率いる米実業家イーロン・マスク氏と最高裁との関係悪化がある。ブラジルの司法当局は極右勢力などによる偽情報の拡散防止を念頭に、Xに特定のアカウントを制限するよう要求した。これに対してマスク氏は「検閲」と反発して応じなかったほか、デモラエス氏を「判事のコスプレをした悪の独裁者」と呼び、激しく糾弾していた。

Xのロゴとブラジル国旗=8月30日(アナドル提供・ゲッティ=共同)