台風10号 離れた所も災害級大雨 東海 総雨量1000ミリ超えか 厳重警戒続く
東海地方では危険な大雨が続き、静岡県を中心に道路の冠水や建物への浸水被害などが発生しています。今夜(30日)から明日31日午前中にかけても、愛知県、岐阜県、三重県、静岡県では、「線状降水帯」が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる恐れがあります。最大限の警戒を続けてください。
降り始めからの雨量500ミリ〜600ミリ超えの所も
降り始め(25日18時)から今日30日15時までの雨量は、愛知県や三重県、静岡県で500ミリ〜600ミリ超えの所があり、記録的な大雨が続いています。また、72時間降水量は、静岡市駿河区で515.5ミリ(今日30日午前5時40分まで)を観測するなど、静岡県内の5地点で観測史上1位の値を更新しました。
今夜(30日)から明日31日午前中 再び「線状降水帯」発生の恐れ
暖かく湿った空気の流れ込みが続き、東海地方に発達した雨雲がかかりやすい状況が続いています。今夜(30日)から明日31日午前中にかけても、愛知県、岐阜県、三重県、静岡県では、線状降水帯発生の恐れがあります。今夜(30日)から明日31日夕方までの24時間で予想される雨量は、広い範囲で100ミリ〜200ミリが予想され、一部では200ミリ〜300ミリが予想されます。短い時間で大量の雨が降り、更に今後も雨量は増え続ける見込みです。
雨雲レーダーを活用したり、土砂災害や浸水害、洪水害に関しては、気象庁のHPにある「キキクル(危険度分布)」で、最新の気象情報を確認するようにしましょう。自治体からの避難の情報に注意し、早めの安全確保を心がけるようにしてください。
いつ避難する? タイミングは?
土砂災害や川の増水などの災害は、急に発生して、一気に被害が広がるため、避難が遅れると、命にかかわります。
そこで、避難のタイミングが重要です。警戒レベル3の場合、高齢者や障害のある方などは、安全な所へ避難しましょう。警戒レベル4では、対象地域の方は、全員速やかに避難してください。警戒レベル5では、すでに安全な避難ができず、命が危険な状況です。このため、警戒レベル5緊急安全確保の発令を待ってはいけません。警戒レベル4までに、必ず避難してください。
天気が荒れてしまうと、道路状況が悪くなったり、暴風で物が飛んできたりするなど、避難の際の危険度が高まります。避難指示が出されていなくても、少しでも危険を感じたら、自ら避難しましょう。不安を感じたら、その時が避難のタイミングです。「自主的に、早めに、安全な所へ避難する」という防災意識をもって、避難する際は、近所の方々にも声をかけ、複数で行動してください。
台風 今後の進路 東海地方への影響いつまで?
台風10号は、今日30日15時現在、松山市の西約40kmにあって、東北東へ時速15kmで進んでいます。中心気圧は994hPa、中心付近の最大風速は18m/sです。台風は、明日31日には紀伊半島付近に進み、9月1日(日)には熱帯低気圧に変わり、紀伊半島付近でほとんど停滞する見込みです。ただ、1日(日)の台風の予報円は、まだ直径がかなり大きい状況です。今後も台風進路の変化に注意してください。
【東海地方への影響いつまで?】
2日(月)頃まで影響が長引きそうです。台風が熱帯低気圧に変わった後も、暖かく湿った空気の流れ込みが続く見込みです。断続的に雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。
72時間予想積算降水量 総雨量1000ミリ超えか
今日30日15時から9月2日(月)15時までの72時間予想積算降水量(上図)では、東海地方の広い範囲で300ミリ〜500ミリの予想です。三重県や静岡県では、濃い紫色で示される500ミリ〜800ミリが予想されている所もあります。今後も雨量は増え続け、総雨量が1000ミリを超える所もありそうです。甚大な災害発生の危険度が高まり、いつ災害が発生してもおかしくない状況です。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要です。また、竜巻などの激しい突風や落雷にも注意してください。