LDKにある畳コーナーの使い勝手について紹介します。約1年前に平屋を建てたライターは、LDKの床から30cm上げた4畳半のスペースをつくりました。障子をあければLDK一体の広々空間、閉めれば2人分の布団を敷いてもゆったりの客間に早変わり。床下には、たっぷりの引き出し収納を。撥水加工のある畳を採用したので、子育てにも積極的に使えるスペースとなりました。

和室をどこにつくる?悩んだ結果、小上がりを採用

筆者の一家は、夫と子ども2人(2歳の娘と1歳の息子)の4人家族。1年前、地元工務店で延床面積30坪の、横に長い平屋の家を建てました。上はわが家の間取りです。家の中央にLDKがあり、両端に寝室と子ども部屋があります。

マイホームを建てる際、客間として利用できる和室が欲しい、と夫婦で話していたわが家。しかし、それほど広くはない平屋に、わざわざ和室をつくるのはもったいない、という結論に。

そこで、LDKとつながり、ダイニングとしても子育てスペースとしてもマルチに使える、4.5畳の小上がりを採用しました。実際、客間としても子育てスペースとしても活躍しています。詳しく紹介していきましょう。

「和」のダイニングにも、お昼寝スペースにもなる

小上がりはキッチンの横に位置するため、テーブルを設置すれば、ダイニングとしても使えます。「和」の気分で食事をしたいときは、ここがダイニングに。

また、リビングにはテレビと大型の遊具を置いているため、子どもたちはこのLDKで過ごすことがほとんど。テレビを観るとき、小上がりの段差に腰をかけることもあります。

また、写真のように障子をあけておけば、家事をしながら子どもたちの見守りもOK。オムツ替えや、お昼寝スペースとしても、活躍しています。

床からの高さは30cm!ソファ代わり&収納にも

小上がりの高さは、夫婦で悩んだ結果、30cmを選択。実際の使い勝手について、お伝えしていきましょう。

●腰かける&立ち上がりやすいやすい高さ

わが家はリビングにソファを設置していません。テレビを観るときはもちろん、お客さんが来て、ダイニングチェアではたりないときは、この小上がりに腰かけてもらいます。イスの数を気にして、来客の人数を決めなくてよいので、助かっています。

30cmという高さは、現在はもちろん、足腰が弱る将来のことを考えても、立ち上がりやすいと感じています。

●畳下の収納に子どもグッズをたっぷりしまえる

畳下には、半畳分の大きさの収納スペースを3つ設けました。

リビングがキッズスペースと化しているわが家では、子どものオモチャが散乱しがち。そこで、畳下の収納には子どものお世話グッズや、オモチャを入れています。2歳の娘も自分で片づけができるようになりました。

畳は撥水加工でメンテナンスもラク!

内装にマッチするよう、フチなしの琉球畳を採用。素材は、撥水・抗菌機能を備えたこの畳一択でした。

まだ子どもが小さいため、食べこぼしや吐き戻しも日常茶飯事。もし天然素材の畳を採用していたら、汚れや雑菌が気になって子どもを遊ばせられなかったと思います。

介護施設などでも使われる撥水加工の畳にしたことで、汚れてもガシガシふけて、除菌もできるので大助かりです。

床の間も採用して飾り用スペースに

4畳半の小上がりには、押入れと床の間もあります。ちなみに押入れには、客用の布団を2組、収納しています。

また、床の間には、季節ごとにひな人形や五月人形を飾っています。LDKとつながっていることで、飾ったものを来客時に目にしてもらいやすいです。子どもたちがもう少し大きくなったら、子どもの作品や花を飾りたいと考えています。

障子を閉めれば立派な客間にも

泊りがけの来客は年に数回。しかし、客間はあると便利です。普段は障子を開放してLDKとつながる空間にしています。しかし、障子を閉めてしまえば、落ち着いた和室空間のでき上がり。

布団も2組敷いても余裕の広さ。家族の寝室とは離れているので、子どもが夜泣きをしても、ゲストには気にせず眠ってもらえたようでした。

LDKとつながる和室はよくある間取りですが、サイズや高さ、畳の素材にもこだわったことで、より便利な小上がりをつくることができました。