ハリス氏、個人攻撃続けるトランプ氏を「臆病者」と暗に批判

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Jeff Mason

[ロチェスター(米ペンシルベニア州) 18日 ロイター] - 米大統領選の民主党候補、ハリス副大統領は18日、競争相手をけなす手法を駆使する政治家は「臆病者」だと語り、自身への個人攻撃を繰り返す共和党候補のトランプ前大統領を暗に批判した。

トランプ氏は17日、ハリス氏を「過激」で「愚か者」と呼び、バイデン大統領よりも倒しやすいと信じていると断言した。

これに対してハリス氏はペンシルベニア州で開いたイベントに集まった支持者に「ここ数年、いかに相手をこき下ろすかが指導者の強さを示すというある種の曲解が広がっていると思う。われわれに分かっているのは、相手をどれだけ尊重するかが指導者の強さにおける真の指標だということだ。他人をたたく人は誰でも臆病者だ」と述べた。

19日にはイリノイ州シカゴで民主党全国大会が始まる。ハリス氏は22日に行う指名受諾演説について、ほぼ書き終えたとし、「私が信じる今後の道、新たな前進の道、それに皆を伴っていくこと」などを中心に語ると記者団に述べた。

トランプ陣営は今週、激戦州で相次いでイベントを開き、民主党大会に対抗する構えだ。トランプ氏は19日にペンシルベニア州の工場で経済について、20日にはミシガン州で治安や犯罪について演説する予定。また、21日には副大統領候補のバンス上院議員と共にノースカロライナ州を訪れて国家安全保障について述べ、23日にはアリゾナ州で集会に参加する。

トランプ氏に対しては、支持者の間からも個人攻撃はやめて政策論争に戻ってほしいとの声が聞かれる。

18日にNBCテレビの「ミート・ザ・プレス」に出演した共和党のグラム上院議員は「トランプ氏の政策は米国にとって有益で、政策論争をすれば勝利する。(しかし)挑発者、あるいは役者のトランプ氏なら、選挙に勝てないかもしれない。政策こそが当選の鍵だ」と指摘した。