今市隆二(Photo by Tsukasa Miyoshi <Showcase>)

羊文学、Nulbarich、水曜日のカンパネラ、Chilli Beans.、三浦大知、今市隆二が14日、都市フェス「J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2024 -Best Music & Market- supported by TimeTree」に出演。同フェスは7月13日、14日、15日の3日間、国立代々木競技場 第一体育館と、代々木公園イベント広場・ケヤキ並木で開催。2日目の7月14 日(日)は、羊文学、Nulbarich、水曜日のカンパネラ、Chilli Beans.、三浦大知、今市隆二の全6組が登場した。

【写真】「INSPIRE TOKYO 2024」Day2の模様■羊文学

2日目のトップバッターとして音を掻き鳴らすのは、羊文学。静かに板についた3人は、「Addiction」から極上のオルタナティブサウンドを会場に響かせる。とても繊細で、それでいて力強いバンドアンサンブル。すぐに羊文学のフィールドへオーディエンスを誘っていく。冒頭から、間髪を入れず「砂漠のきみへ」や「GO!!!」など人気曲を連投。河西ゆりかの合図で「GO!!!」と声を上げるオーディエンス。一体感を高めながら、ライブは進行していく。「嬉しくなって、ライブの最初で叫んじゃった」と塩塚モエカが言葉を発する。続けて、サポートドラムのユナ(ex.CHAI)を紹介し、「日本初披露の新曲を」とTVアニメ【推しの子】第2期のED曲として書き下ろした「Burning」を力強く奏で、会場のボルテージはさらに上昇。代表曲「more than words」で自然発生したハンドクラップ、「あいまいでいいよ」と共に歌うオーディエンス。終始、我々を魅了し続け、羊文学のライブは幕を閉じた。SET LISTM1 AddictionM2 砂漠のきみへM3 honestlyM4 GO!!!M5 BurningM6 OOPARTSM7 more than wordsM8 あいまいでいいよM9 光るとき■Nulbarich

JQの登場をハンドクラップで迎えるオーディエンス。「Backyard Party」からライブの口火を切ると、カイトのギターソロに会場からは大きな歓声が上がる。「こんにちは、Nulbarichと申します」と軽快に挨拶をしてスタートした「NEW ERA」。ここに居る誰よりもJQがライブを楽しんでいるのが分かる。スキルフルなメンバーを従え、極上のサウンドを奏でる、圧巻のパフォーマンス。「僕がポケモンマスターになった曲です」と新曲「Lucky」を投下すると、ハンドクラップが会場を包み込む。「(活動休止前の)一応ラストイヤー。もっと楽しませてよ!」とオーディエンスのギアを上げると「踊る時間ですよ!」と「STEP IT」。自由に踊り、彼らの奏でる音楽に酔いしれるオーディエンスの姿がある。なぜ彼らの音楽はこれほどまでに人の心を動かすのだろう。“それぞれのペース、それぞれのプレイス”で時に腕を高く上げ、時にシンガロングを楽しみ、彼らの音楽にどっぷりと浸かることができた、最高の時間。終演後も多幸感溢れる余韻が会場には漂っていた。

SET LISTM1 Backyard PartyM2 NEW ERAM3 Cigarette ButtM4 LuckyM5 Reach OutM6 STEP ITM7 Floatin'M8 SkylineM9 TOKYO■水曜日のカンパネラ

脈打つビートに呼応するようにハンドクラップが巻き起こる。そんな会場の客席から登場したのは、水曜日のカンパネラの詩羽。サプライズ演出に会場からは大きな歓声が上がる。詩羽は闊歩しながら「ティンカーベル」を歌いステージへ。ステージに上がると縦横無尽にパフォーマンス。恒例の「ディアブロ」での「いい湯だね!」コールも決まると、ボルテージは上昇。寸劇のように展開する「赤ずきん」でのオオカミの秀逸ダンス、「キャロライナ」で魅せた圧巻の詩羽の歌唱。水カンのライブは、楽しいも可愛いもカッコいいも全て詰まっているから、素晴らしい。詩羽の好きなものを詰め込んだおもちゃ箱のようなステージ。「どうですか? 詩羽は?」という問いかけに「可愛い!」と声が上がる会場の中で、終始キュートに歌い踊り切った詩羽。代表曲「エンジソン」でこの日一番の歓声が上がると、最後には猫バルーンも登場し、みんなで万歳!

「愛してるよ!」とポップでカラフルなステージは幕を閉じた。

SET LISTM1 ティンカーベルM2 バッキンガムM3 ディアブロM4 赤ずきんM5 キャロライナM6 聖徳太子M7 赤猫M8 たまものまえM9 マーメイドM10 エジソンM11 招き猫■Chilli Beans.

会場にSEが流れ始めると、自然発生したハンドクラップ。ステージに姿を表したのは、Chilli Beans.。Maikaが鳴らす、心地よいベースの音色が会場に響きスタートした「Welcome」。彼女たちの掻き鳴らす音に呼応するように飛び跳ね、ハンドクラップを続けるオーディエンス。間髪を入れず、「rose feat. Vaundy」を投下すると、チリビのスキルフルなサウンドで我々を魅了していく。「aaa」で、ハンドマイクからギターを持ち歌唱するMoto。鳴り響く音はさらに分厚さを増す。人気曲「lemonade」で再びハンドマイクに戻るとステージの中央で跳ねるように歌うMoto。Lilyの小気味の良いギターもあいまって、会場の熱気も上昇傾向。不穏なイントロ挟み「doll」がスタートすると、ここからはもうチリビの独壇場。自らの音楽性を魅せつけるようなパフォーマンスに耳を傾け自由にライブを楽しむオーディエンス。「シェキララしようぜ」と会場の雰囲気をさらにポップな空間に変換すると、「新曲をやって終わろうと思います」と「Mum」を掻き鳴らしライブを締め括った。SET LISTM1 WelcomeM2 rose feat. VaundyM3 See C LoveM4 aaaM5 lemonadeM6 IntroM7 dollM8 stressedM9 105●(●は黒字のスマイルマーク)M10 RaiseM11 シェキララM12 you n meM13 Mum■三浦大知

2日目も早いものでセミファイナル。ネクストアーティストの発表に大きな歓声が響き渡る。ステージに姿を現したのは、三浦大知。一瞬で自身のフィールドへオーディエンスを誘うと、「能動」からスキルフルなダンスと歌唱で我々を魅了する。絶え間なく歓声が響く会場、圧巻のダンスパフォーマンスに自然発生するハンドクラップ。「(RE)PLAY」、「好きなだけ」の展開の秀逸さに鳥肌が立つ。「好きだけ音楽を楽しんでいきましょう!」と声高らかに三浦大知は言う。ダンスで魅せ、さらに会場を包み込むのはバンドサウンド。オーディエンスのハンドクラップの中、ソウルフルに歌唱を続ける三浦。〈言葉にならない嫌な事も〉と三浦の透き通る高音ボイスが会場に響き渡るとオーディエンスのボルテージは最高潮。いたるところから歓声が上がる会場でオーディエンスは「EXCITE」でタオルをこれでもかと振り回す。三浦大知がもたらした、この一体感。最高の形で2日目のファイナルにバトンを繋いだ。SET LISTM1 能動M2 (RE)PLAYM3 好きなだけM4 FEVERM5 SheepM6 SpacewalkM7 EXCITEM8 Blizzard■今市隆二

2日目のファイナルの舞台に立つのは、今市隆二。 “R”EDペンライトで真っ赤に染まった会場と「隆二コール」。すでに熱気ムンムンの会場に「RED」が鳴り響く。ダンサーとバンドセットを従え、妖艶なパフォーマンスを続ける今市。圧倒的な歌唱にオーディエンスは酔いしれる。会場を掌握するギターが鳴り響き、80年代を彷彿とさせる「FUTURE LOVERS」でギアをさらに上げると、「TUXEDO」でさらにオーディエンスを虜に。「今年で8回目の出演。毎年の恒例行事、夏を感じています」とJ-WAVE INSPIRE TOKYOへの思いを吐露すると、「REALLY LOVE」ではコール&レスポンスで会場を沸かせる。ピンスポットに照らされながら、「ONE DAY」で会場をメロウな雰囲気に誘うと、そのまま心地よいインタールードへ突入。「RENDEZVOUS」、「RIDE」と立て続けに歌い上げると、「Kiss & Tell」ではオーディエンスは大きく手を振り、「J-WAVE」とコール&レスポンス。今市隆二の一挙手一投足に魅了された極上のライブパフォーマンス。最後は、「ありがとうございました!」とクールにライブを締め括った。SET LISTM1 REDM2 RHAPSODYM3 FUTURE LOVERSM4 TUXEDOM5 REALLY LOVEM6 ONE DAYM7 RENDEZVOUSM8 RIDEM9 Kiss & TellM10 Catch my Light(text by 笹谷淳介/Photo by Tsukasa Miyoshi <Showcase>)

「J-WAVE INSPIRE TOKYO」は、J-WAVEがおくる都市型カルチャーフェスティバル。2000年より開催してきたJ-WAVE夏の大型ライブイベント「J-WAVE LIVE」を、J-WAVEおすすめアーティストによるライブに加え、東京ならではのオリジナリティ溢れるフードエリアや、マーケットなども併設し、1日中気軽に、楽しく、美味しく過ごすフェスへとパワーアップ。「MUSIC」「FOOD」「ART」「FASHION」「ETHICAL」など、東京のど真ん中から発信する様々なCULTUREを、日本全国、そして世界にも運んでいく=INSPIREしていく――東京と世界が響き合い、影響しあうフェスティバルを目指してしていく。