霰は何ミリから雹?ドラマ『ブルーモーメント』でも描かれた「雹」の恐怖。大正時代には約30cmのものが降ったことも。どう行動する?
2024年4月から6月にかけて放送されていた山下智久主演ドラマ『ブルーモーメント』。気象災害の脅威を描いた本ドラマでは、街に巨大な雹が降り注ぎ、負傷者が出るというシーンがありました。実際に、雹は人や建物、農作物などに当たって深刻な被害をもたらすことがあります。今回は、雹が降る予兆や降り出したときに取るべき行動をお伝えします。
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雹とは
雹(ひょう)の正体は、積乱雲の中で成長した氷の粒です。
積乱雲の中で発生した氷の粒は、激しい気流に揉まれるうちに成長していき、ある程度の大きさになると地上に落ちてきます。このとき、大きさが5mm未満なら「霰(あられ)」、5mm以上なら「雹」といいます。
一般的に、霰が大きな被害をもたらすことはありませんが、雹は時にゴルフボールほどの大きさに成長することがあり、人や物に当たるととても危険です。
特に巨大なものとしては、1917年(大正6年)に埼玉県で観測された雹が有名です。当時の記録によると、この時に降った雹は、直径29.5cm、重さ約3400g、かぼちゃ大などと表現されています。
雹は発達した積乱雲がもたらすため、辺りが暗くなったり、雷鳴が聞こえたりしたら警戒しましょう。また、雷注意報や竜巻注意報が発令されているときも雹が降る可能性があります。
雹は短時間で局地的に降ることから予測が難しいとされていて、「雹注意報」というものは存在しません。代わりに、気象庁では「ひょうに関連のある情報」を発信していますので、これも参考にしてみてください。
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雹が降ってきたら
雹は小さいものでもそれなりの落下速度を伴います。雹が当たることによる直接的な被害はもちろん、スリップ事故などの間接的な被害にも警戒が必要です。
〈屋外にいるとき〉
屋外で雹が降ってきたら近くの建物に避難します。
逃げ込める建物が周囲に見当たらなければ、鞄や上着などで頭を守りましょう。
なお、雹から身を守ろうとして傘を差すのは危険です。雹は雷や突風を伴うことも多いため、傘に落雷したり、強風に煽られて転倒したりする恐れがあります。
〈屋内にいるとき〉
建物の中は比較的安全とされていますが、窓ガラスに雹が当たって割れる可能性があるため、窓から離れるようにしましょう。
余裕があればカーテンを閉めておくと安全です。万一窓ガラスが割れたとしても、広範囲に飛散するのを防げます。
〈車の中にいるとき〉
運転中の場合は、スーパーやデパートなどの屋内駐車場に移動してください。
降り方が激しいときは路肩に停車します。無理に運転を続けると、視界が見えづらいことや積もった雹でスリップすることにより事故を起こす恐れがあるためです。
車体に雹が当たると、窓ガラスが割れたり、車体が凹んだり、塗装が剥げたりして損傷してしまいます。天気予報を確認し、降雹の可能性がある日は毛布や雹対策用の車カバーなどで覆うようにするとよいでしょう。
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