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ドラマ「ザ・ボーイズ」シーズン4もいよいよ佳境に差し掛かってきた。第7話『インサイダー』では劇的なシーンがいくつも登場したが、そのうちのワンシーンではヴォート社CEOのアシュリー(コルビー・ミニフィー)が苦渋の決断を下すことになった。

危機が迫る状況で、なぜあのような選択となったのか。米では、第7話の監督を務めたカトリオナ・マッケンジーが同シーンをめぐる背景について解説している。

この記事には、「ザ・ボーイズ」シーズン4第7話『インサイダー』のネタバレが含まれています。

この記事には、「ザ・ボーイズ」シーズン4第7話『インサイダー』のネタバレが含まれています。

© Amazon MGM Studios 「ザ・ボーイズ」シーズン4、なぜアシュリーはヴォート社に残ったのか

「ザ・ボーイズ」シーズン4第7話『インサイダー』では、高速ヒーローのAトレイン(ジェシー・T・アッシャー)が大胆な行動に出た。勇敢で家族思いなマザーズ・ミルクに感化されて善行に目覚めたAトレインはボーイズ側につき、セブンのディープやブラック・ノワールと堂々と対峙したのだ。

そんなAトレインに巻き込まれる形で、究極の決断を迫られたのがヴォート社のCEO、アシュリー(コルビー・ミニフィー)だ。ホームランダーから散々な扱いを受け、常に死と隣り合わせだったアシュリーは、Aトレインからスパイ活動に手を貸すことを強要された。役目を果たしたAトレインは姿をくらます前にアシュリーの元を訪れ、一緒に逃亡しようと伝える。

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興奮状態のアシュリーは一瞬Aトレインの誘いに乗ろうと歩み寄るが、首を小さく横に振り、「行けない」と一言。その場を去ろうとするAトレインに「追跡チップを外しなさい」と優しさを見せる。その後、部屋で1人になったアシュリーは、革命家チェ・ゲバラのシャツを着た若かりし頃の自分の写真を見て、呼吸を整えようとするのだった。

ヴォート社の広報担当だったアシュリーは、スタン・エドガーの後任としてCEOの座を掴んだが、代償としてホームランダーの完全なる操り人形となった。精神も不安定になり、髪をかきむしってしまうほどのストレスを抱え、裏切ったら殺されるという絶望的な状況から唯一逃れる機会だったAトレインからの誘いを、アシュリーはなぜ断ったのか。

「彼女は、めちゃくちゃな状況を置き去りにするというほんのわずかな可能性にすがろうとしているんです」。Aトレインからの誘いに応じようとする素振りを見せたアシュリーの心情を代弁するのは、第7話で監督を務めたカトリオナ・マッケンジー。「でも彼女は(努力を)注ぎこんできたからこそ、逃げることが出来ないんです」と説明する。

「Aトレインは、“目を覚ませ、逃げ出して走るぞ”って感じですけど、彼女はただただ出来ないんです。なぜなら、彼女が自分のために掘ってきた穴なのだから。それは欲深さからでしょうか。それとも野心からでしょうか。分かりませんが、とにかくできないんです。毒されきった人生のごみ捨て場を去ることができないんですよ。それはとても人間らしいことだと思います。今では歳を取ったけど、選択肢があった、なぜ丘を駆けなかったのか、と過去を振り返るんです。」

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シーズン4も最終話を残すのみとなった。思えば、ヒューイらと同様何の能力を持たないアシュリーがホームランダーの支配下にあるヴォート社を生き延びてこられたこと自体すごいことなのだが、今回の決断は彼女の運命をどう左右することになるのか。

「ザ・ボーイズ」シーズン4第1話~第7話はで独占配信中。

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