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以前は「セクハラ」といえば、男性が女性に対して行う卑劣な行為でした。しかし、最近では女性が加害者である「逆セクハラ」が起きるケースも。
都内でIT企業に務めている嶋田恭平さん(27歳・仮名)は、都内に本社があるエンタメ分野に強いIT企業へ2年前に転職したばかり。会社では企画職となり、ゲームや動画に関する事業においてさまざまなサービスを生み出しているそうですが、まさに「逆セクハラ」を受けた被害者の1人でもあります。

◆「社内結婚も多い会社」で起きた悲劇

「事業領域が広い会社で、自分が考えた企画が採用されることも多いんです。企画が採用されると、部署の中で先輩・後輩関係なく最適なスタッフを集め、サービスがスタートするまでまとめ上げます。途中入社の自分でもチャンスがあり、かなり良い会社だと感じています。さまざまなサービスや企画を立ち上げるので、その度に部内で助け合わないといけない仕組みになっていて。なので、仲間意識が非常に高く中途で入った自分もすぐに部署に馴染みました」

嶋田さんが所属する部署は50人ほどのスタッフがいて、男女比は半々。社内結婚も多い会社で、よほどトラブルにならなければ、部内でも自由恋愛を黙認しているそうです。仕事も楽しく恋愛も自由だと聞けば、かなり楽しそうな職場を想像してしまいますが、嶋田さんはそんな緩い社風の犠牲になってしまいました。

◆アニメオタクではあるが、普通の人かと思っていた

「自分が入社した際、教育係だったのがAさんです。4つ年上の女性で、非常にやさしくしてくれました。変わったところといえば、Aさんは某アニメの熱狂的なファンでオタク系女子だったくらい。とはいっても、おしゃれでいわゆるオタクではありません。部内で飲みにいった際はアニメ以外の話もするし、普通の人だなと思っていたんです。ただ、そんな印象はガラリと変わることになります。自分とは特別仲が良かったわけではないのですが、Aさんの仕事を手伝った際に、2人きりで仕事の打ち上げをしようと誘ってきて。Aさんが指定する店に行ったのですが、デートに使うようなおしゃれなバーで……。おかしいと思っていたら、その席でいきなり告白されたんです」

入社から1年ほどたったところで、いきなりの告白を受けた嶋田さん。お世話になったAさんだったこともあり、返事に困ってしまったそうです。その日は、突然の告白もあり緊張したことで飲み過ぎ、Aさんに何も返事することなく泥酔して家に帰ったとか。

「正直、Aさんには感謝しているものの、恋愛感情はないのでしっかり断るべきでした。なので、会社にいったらきちんと謝ろうと考えていたんです。しかし、出社するなりAさんと2人きりの会議が設定されていて、会議室にいってみるとAさんは、『昨日、嶋田くんが付き合っても良いと言ってくれた』と思ってもみなかった展開に。酔っていて覚えていないと釈明したのですが、Aさんは聞き入れずまた飲みに行こうと誘われてしまったんです……」

◆「下着姿の写真」が送られてくるように…

いくら社内恋愛がOKの会社とはいえ、嶋田さんとの交際をスタートさせてしまったAさん。その日を境として、なにかにつけて嶋田さんに干渉してくるようになったとか。

「LINEは業務中もプライベートでもガンガン来ますし、ほとほと困っていた。やめてほしいと言っても取り合ってもらえず、次のデートはいつ行くかという連絡が何度も来るように……。また、どういうつもりかわかりませんが、下着姿の写真も送ってくるようになり恐怖を感じました。ただ、社内の雰囲気を壊したくなく上司にも相談できず、どんどん追い込まれることに。このままだと、なにかトラブルになると、意を決してAさんと2人で飲みに行くことにして、そこでしっかり話し合おうと思ったんです」