レアル・マドリード相手に衝撃4発! 今季23得点のセルロート、最終節を前に得点ランキング首位浮上

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 ビジャレアルのFWアレクサンダー・セルロートが、ピチーチ賞争いで単独首位に躍り出た。

 18日と19日に行われたラ・リーガ第37節の結果を以て、優勝クラブ、欧州各大会出場クラブ、降格クラブの全てが決まった。つまるところ、最終節は、当然1つでも上の順位を目指して戦うはずだが、多くのクラブにとっては消化試合に等しいものとなる。それとは対照的なのが、最後までデッドヒートを繰り広げている“個人賞”の争いだ。1試合あたりの平均失点数が最も少ないGKに贈られる『サモラ賞』は、逃げるウナイ・シモン(アスレティック・ビルバオ)と、追うマルク・アンドレ・テア・シュテーゲン(バルセロナ)という構造に。スペイン人最多得点者の称号を懸けた『サラ賞』は、負傷により欠場が続いているボルハ・マジョラル(ヘタフェ)に、アルバロ・モラタ(アトレティコ・マドリード)が並んだ状況。そして、最注目を集める『ピチーチ賞(得点王)』が、今節に大きく動いた。

 ビジャレアルの“ヴァイキング”が、白亜の王から衝撃の4ゴールを奪った。本拠地『デ・ラ・セラミカ』にレアル・マドリードを迎え入れたビジャレアルは、前半を1−4のスコアで折り返す苦しい展開に。それでも、48分にアレクサンダー・セルロートがこの日2点目となるゴールを頭で叩き込むと、52分にはスペースに抜け出し、並走した相手DFとうまく入れ替わり、最後は相手GKとの1対1を沈めてハットトリックを達成。さらに56分、ジェラール・モレノのアウトサイドパスに対して、左足インサイドでのシュートでゴールを陥れる。この4ゴールにより、すでにキャリアハイとなっているラ・リーガでの得点数を『23』にまで伸ばすことに。そして最終節を前に、ここまでピチーチ賞争いで首位を堅持してきた21得点のアルテム・ドフビク(ジローナ)を抜いて、同賞初受賞に片手をかけた。

 この圧巻の活躍を受けたスペイン紙『マルカ』は、「アレクサンダー・セルロートは日曜日、歴史に名を刻んだ」と賛辞。加えて、レアル・マドリード相手に56分間で4ゴールを決めたことは、「(2012−13シーズンのCL・準決勝1stレグの)ロベルト・レヴァンドフスキに匹敵するもの」としつつ、「北欧のストライカーの23ゴールは、マルカがリーグの最優秀得点者に贈るトロフィーを征服するのに十分だろう」と見解を示した。

 2位ドフビクとのゴール差が『2』、3位ジュード・ベリンガムとの差は『4』のセルロート。ビジャレアルは最終節でオサスナと対戦するが、ディエゴ・フォルラン氏以来となるクラブ史上2人目のピチーチ賞受賞者になるのだろうか。


【圧巻】1試合4ゴールのセルロート