およそ11年の周期を持つ太陽の活動が、2024年でちょうど極大期を迎えており、太陽から放出される太陽風の量が例年よりも増加し、太陽嵐が発生しています。この影響で、通常であれば極地でしか発生しないオーロラが日本を含めた比較的低緯度の地域でも観察されています。

CME impact imminent, Two more earth-directed CMEs | SpaceWeatherLive.com

https://www.spaceweatherlive.com/en/news/view/533/20240510-cme-impact-imminent-two-more-earth-directed-cmes.html

2024年5月10日にNASAの太陽観測衛星であるソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリーが撮影した太陽フレア。このフレアはX3.9クラスのフレアとして分類され、これまで観測されたフレアの中でも最大規模になります。



オーロラは太陽から放出するプラズマ粒子が高層大気と衝突して発光することで起きる現象です。基本的には北極圏や南極圏など高緯度地域でなければ見ることができませんが、大規模な太陽フレアが発生した影響で比較的低緯度の地域でもオーロラが観察される事態となりました。

オーストリアにあるグロースグロックナー山の上空をタイムラプスで捉えたムービーが以下。空が赤い光に包まれる様子がよくわかります。

Aurora over Grossglockner in Austria 2024-05-10 - YouTube

オランダ



ドイツ



イタリアのトスカーナ地方



オーストラリアのタスマニア州



アメリカ・サンフランシスコ。左下に写っているのはゴールデンゲートブリッジです。



アメリカのバージニア州スチュアートで撮影されたタイムラプス動画。

05-11-2024 Stuart, Virginia - Aurora timelapse and Milky Way - YouTube

イギリスのロンドン上空を飛ぶ飛行機の中から撮影したオーロラ。



フランス上空でタイムラプス撮影されたオーロラ。



なんとメキシコでもオーロラが観察されたとのこと。



北海道幌加内町で撮影されたオーロラ。



また、日本では兵庫県でもオーロラが撮影できたという報告が挙がっています。