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 94年にG1いわき平オールスターを制すなどトップレベルで活躍した出口真浩さん(神奈川・63期)が4日、川崎競輪場で引退報告会を行った。

 昨年5月前橋で落車し、復帰した8月静岡でもまた落車。左肩鍵盤と右頚椎を痛め、その後は出走がないまま今年4月11日付で選手生活にピリオドを打った。「8月の落車で手が麻痺して字が書けず箸も持てない状態に。今年に入って復帰を目指して自転車に乗り始めたけど力が全く入らず引退を決意しました」と打ち明けた。

 89年4月にプロデビュー、選手生活35年で一番の思い出は「オールスターの優勝、それと川崎記念(96年)を勝ったこと」。ケガが理由での引退で「競輪人生には悔いが残ります。ラストランはできなかったけど、今この舞台が自分のラストラン。一生忘れることはないでしょう」と話すと、集まった多くのファンからねぎらいの言葉とともに大きな拍手が送られた。

 今後については「まだ未定だけど」と前置きしたが、その上で「ご縁があれば指導者として選手の育成など競輪界に恩返しするために何かに携わっていきたい」と述べた。通算2536戦306勝。優勝は特別競輪(GI)1回、記念5回を含め33回。