井上尚弥【写真:中戸川知世】

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5月6日に東京ドームで激突

 ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は5月6日、東京ドームで元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)との防衛戦を行う。世界で最も権威ある米専門誌「ザ・リング」は注目の一戦を特集。識者20人の勝敗予想を掲載しているが、全員が井上の勝利を予想するという圧巻の結果になっている。

 リング誌は「ナオヤ・イノウエ―ルイス・ネリ戦の勝敗予想」との見出しで記事を掲載。同誌の記者6人と業界の識者14人が試合結果を予想した。ダグラス・フィッシャー編集長は「ネリは危険な挑戦者だと思う。しかし、彼には運動能力に限界があり、特定の癖もある。それがイノウエに試合開始のゴングから強打を頻繁に放つことを許すだろう」と説明。5回〜7回に井上がTKOすると予想し、ネリの「癖」をこのように指摘した。

「ネリは攻撃的な姿勢を持っているが、ワールドクラスのスピードも反射神経も持っていない」「彼は通常、グローブを低く保ち、パンチを振り回す傾向にあるため、イノウエのジャブ、右、爆発的なワンツーをまともに食らうことになるだろう」

 同誌のアンソン・ウェインライト記者は井上の8回TKO勝ちを予想。「イノウエは、まさに今、全盛期にいるように見える。フルトンとタパレスをかなり簡単に打ち負かしてしまった」と伝えた。この試合まで日本ボクシングコミッション(JBC)から国内のライセンス無期限停止処分を受けていたネリ。同記者は「イノウエが過去の罪を日本で償わせるだろう」と期待した。

 同誌のディエゴ・モリージャ記者も、同じく井上の8回TKO勝ちを予想。「最適な階級での全盛期で無敵を誇るボクサーは世界でも稀だ。しかし、ナオヤは間違いなくその中の一人」と絶賛した。試合自体も、「興味深いいくつかの瞬間を除いて、イノウエがアクセルを踏めば、試合は全く異なるペースになるだろう。そこからは時間の問題だ」と指摘していた。

 記事に登場する20人のうち、実に18人が井上のTKOまたはKO勝利を予想。判定までもつれ込むと予想したのは2人だけだった。同誌のパウンド・フォー・パウンドでも2位につけているモンスターの強さを、開戦前から示す結果になった。

(THE ANSWER編集部)