水原一平氏(左)とドジャースの大谷翔平【写真:ロイター】

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「ESPN」が水原氏の発言の変化を時系列で報道

 米大リーグのドジャースは20日に韓国・ソウルで行われた開幕戦後、大谷翔平投手の通訳を長年務めてきた水原一平氏を解雇した。その理由としてスポーツ専門局「ESPN」など複数の米国メディアが、水原氏が違法賭博に関係していたと報じている。同局は22日(日本時間23日)になって、水原氏への取材とその発言の変化を記事で紹介。ドジャースの解雇が判明した直後に電話で水原氏を取材した内容が、克明に記されている。

 記事は時系列で関係者の動きを紹介しており、開幕戦が行われる20日の午前11時30分(ソウル時間=以下同じ)に、水原氏は電話でESPNの取材に応じている。ほぼ12時間後、試合を終えたドジャースはミーティングを行い、水原氏が謝罪。日付が変わった21日の午前0時32分になって、大谷の広報担当者がESPNに対し、記事を公開しないように勧告してきたと伝えている。

 ここで広報担当は「イッペイは嘘をついている」「ショウヘイは知らなかった」と語り、さらに「オオタニと代理人の間のコミュニケーションは全て、ミズハラを通して行われたものだったと強調した」という。

 その後午前3時30分になって、ドジャースが水原氏を解雇したことが判明。午前4時55分にESPNが水原氏と電話で通話した内容が記事では公開されている。ここで水原氏は前日に行ったインタビューで嘘をついたとし、多くの発言を撤回。水原氏の賭博や借金、返済について、大谷は何も知らなかったとした。

解雇された後の水原氏に電話で取材した内容とは

 さらに「窃盗や横領の容疑で告訴されているのか」と記者が問うと、水原氏はコメントしないように言われているとし、それが誰からの指示かは明かさなかった。続けて「これはすべて自分の責任。自分が全てやった。その責任を負う準備はできている」と話したといい、いくつかの質問に「はい、いいえ」で答えたと伝えている。

――オオタニは状況についていつ気づいたのか。
水原氏「答えないように言われている」

―オオタニの代理人によってか? それともあなたの代理人か。
水原氏「いいえ」

―あなたは野球で賭けをしましたか。
水原氏「いいえ」

―ショウヘイに嘘をつきましたか。
水原氏「はい」

 さらに記者は水原氏に対し「通訳する際に意図して大谷に誤情報を伝えたことがあるか」と聞いた。これには水原氏は「一度もやったことはない」と答えた。また記者は最後に水原氏に「ショウヘイの知らないうちに彼の口座から金を取ったか?」という質問をテキストメッセージで送ったが、これに返信はないという。

(THE ANSWER編集部)