南米のアマゾン川に生息する絶滅危惧種「オオカワウソ」。大きいもので体長は2メートル、体重30キロにもなる世界最大のカワウソである。オオカワウソは一夫一婦制で、生まれた子供たちが4〜9匹の家族単位で暮らしている。彼らは縄張り意識が非常に強く、自分たちの縄張りに敵が来ると、水中から首を伸ばした潜水艦の潜望鏡のような姿で登場する。これは自分たちの縄張りを誇示する行動で、今にも襲って来そうな勢いで鼻息を鳴らし、泣き叫ぶ不協和音を発して威嚇する。ブラジルのパンタナールで撮影された映像では、のんびり水浴びにやって来たジャガーが、一匹のオオカワウソが泳いでいるのを発見。急いで水から上がり陸で待機していると、オオカワウソが大量の仲間を引き連れて、集団が大きな声を上げながらジャガーを追い払った。

(Written by 山岸悠也)