決勝T進出を決め、サポーターの声援に応えるサッカー日本代表【写真:Getty Images】

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アジアカップ・グループリーグ第3戦

 サッカーのアジアカップは24日、グループリーグD組の第3戦が行われ、FIFAランク17位の日本代表は同146位インドネシアと対戦。3-1で勝利し、通算2勝1敗としてグループ2位での決勝トーナメント(T)進出を決めた。1-2で敗れた19日のイラク戦から立ち直り、海外メディアからは「前回よりもかなり向上した内容」と評価された。一方で「3試合でいずれも失点したことは警戒に値する点に違いない」と課題も指摘されていた。

 イラク戦からスタメン8人を入れ替えて迎えた試合。前半2分、FW上田綺世が敵陣ペナルティエリアで倒され、VAR介入の結果PKが与えられた。これを上田が自ら蹴り、強烈なシュートで先制ゴールをゲット。1-0で前半を折り返すと、後半7分には堂安、中村、堂安と繋ぎ、最後はグラウンダーのクロスを受けた上田がまたも得点。同43分にもオウンゴールでリードを広げた。後半アディショナルタイム、相手のロングスローから失点を喫したが、3-1で勝利となった。

 英紙「イブニング・スタンダード」は結果を報じた記事で「ブルーサムライがグループの決定戦で勝利し、アジアカップの16強に到達」と見出しを打った。「16強に安全な通過を決めた」と評価し、「勝者が進出を決めるグループDの試合において、日本はインドネシアには強すぎた。イラクに1-2で衝撃な敗戦を喫してから5日間で2度目の番狂わせを食らうことを日本は避けた」と、イラク戦での敗北を引きずることはなかったと伝えた。

 一方で、決勝T初戦について「しかしながら、彼ら(日本)はこれで次のラウンドで韓国と当たるかもしれない」と、グループ2位通過になったことで早々に日韓戦となる可能性にも触れていた。

 米スポーツ専門局「ESPN」も「日本がアジアカップで先に進むが、インドネシアと彼らはまだ緊張感のある待ち時間に直面したまま」とのタイトルを付けた記事でこの試合を伝えた。「開始前の時点では、思いもよらぬ早期敗退を喫する可能性が数学的にはまだあった中、サムライブルーは開始わずか6分で先制した瞬間から一度も危機に直面したようには見えなかった」と早々に決勝T進出を手繰り寄せていたとした。

試合の終盤に出た「警戒に値する」課題とは

 さらに「最低でも言えるのは、イラクに1-2で敗れ、優勝の資質に確かな疑念が沸いた前回よりもかなり向上した内容に、日本のハジメ・モリヤス監督は励まされるだろうということだ」とイラク戦よりはるかに内容が向上したと高評価。「モリヤスはためらいなく斧を振るい、スターティングイレブンを8人変更した。そしてフレッシュな顔ぶれがインパクトをもたらすまで時間はかからなかった」とスタメン変更で出場した選手たちも期待に応えたとした。

 また中国メディア「北京青年報」は「日本がインドネシアに勝利。ベスト16で高い確率で韓国と対戦」と見出しを打ち、日韓戦の可能性に注目した。インドネシア戦に関しては「日本は幸先の良いスタートを切り、前半6分に上田が自分がきっかけとなって獲得したPKを決めた。日本はその後、技術的な優位性を利用して前半の試合を『攻防のショー』に変えた。前半、インドネシアのボール支配率は驚くべきことに25%に満たず、インドネシアは1つのシュートも放てなかった」と前半の圧倒ぶりを伝えた。

 後半についても「日本は全面的に相手を押さえつけ、7分に左サイドからのカウンターを利用し、上田がゴール前からシュートを押し込んで2点目を挙げた。43分にはまたしても上田のシュートがインドネシア選手のオウンゴールを誘った」と上田の活躍ぶりを伝えながらも「ただ、この注目の優勝候補にとって、グループステージの3試合でいずれも失点したことは警戒に値する点に違いない」とこの試合の終盤の失点に課題を見出していた。

(THE ANSWER編集部)