メモアプリのEvernoteが、2023年12月4日から無料ユーザーはアカウントごとに最大50個のノートと1つのノートブックしか所有できないようにすると発表しました。これは新規の無料ユーザーだけでなく、既存の無料ユーザーにも当てはまる制限です。

Update: Evernote Free accounts will have fifty notes and one notebook

https://evernote.com/blog/evernote-free-note-limits



It’s official: Evernote will restrict free users to 50 notes | TechCrunch

https://techcrunch.com/2023/11/29/its-official-evernote-will-restrict-free-users-to-50-notes/

メモアプリのEvernoteには、月額無料のFREE、月額775円のPERSONAL、月額1033円のPROFESSIONAL、月額2100円のEVERNOTE TEAMSという4つのプランが用意されています。サービス開始当初はFREEプランのユーザーでも無制限にノート&ノートブック(ノートを自分でカテゴリ分けできる機能)を作成しまくることができましたが、記事作成時点ではFREEプランユーザーの場合は月間アップロード上限が「60MB」、ひとつのノートのサイズ上限が「25MB」という制限が存在しています。



この制限が2023年12月4日にアップデートされ、FREEプランユーザーが作成できるノートの数は最大50個、ノートブックの数は1個に制限されることが明らかになっています。Evernoteはこれまで「ひと月にアップロードできるノートのサイズ」を制限していただけで、既に保持しているノートやノートブックに制限が課せられることはありませんでした。しかし、12月4日以降はノートとノートブックの数が制限されるため、FREEプランユーザーの使い勝手は大きく低下することとなります。

EvernoteはFREEプランの制限を変更したことについて、「EvernoteのFREEプランはEvernoteを試してみたいユーザーや、FREEの基本的な機能に満足しているユーザーが利用するプランとなります。また、FREEプランユーザーの大部分が50ノート・1ノートブックというしきい値を下回っていることを考慮して、新しい制限を設定しました。そのため、ほとんどのFREEプランユーザーに影響はありません」と言及しています。

なお、Evernoteは「50個以上のノートや1つ以上のノートブックを保有しているFREEプランユーザーは、制限変更に伴いEvernoteとの付き合い方を再考する必要性があります。FREEプランが引き続き顧客のニーズに応えられることを願っていますが、Evernoteの可能性を最大限に模索し、将来の開発をサポートすることに興味がある場合は、有料プランの利用を検討いただけると幸いです」とも記しました。



既存のFREEプランユーザーで50以上のノートを保有している場合、ノートやノートブックをエクスポートできるようになります。FREEプランは12月4日に新しい制限が課せられることとなりますが、このタイミングでFREE以外の有料プランでもプラン内容や価格が変更されることになるのかどうかは不明です。

Evernoteは2022年11月にヨーロッパの大手IT企業であるBending Spoonsに買収されており、2023年2月には129人の従業員、2023年7月にはアメリカの従業員のほぼ全員を解雇しています。Bending Spoonsは大規模な人員削減について、「Evernoteは何年も利益が出ておらず、長期的には状況を維持できないため」とTechCrunchに説明していました。

なお、TechCrunchはEvernoteに代わる代替メモアプリとしてNotion、Microsoft OneNote、Zoho Notebookを挙げています。

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