留学中にがんが発覚。一念発起して立ち上げたブランドは「10年間着続けられる服」
2030年までに、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標「SDGs」。
テレビ朝日の番組『しあわせのたね。』 では、さまざまな課題に取り組み、くらしを未来へ紡ぐ“はじめの一歩”を実践する人たちを紹介している。
今回取り上げるのは、洋服の廃棄を減らし、人と環境に配慮したセレクトショップを営む植月友美さん(『Enter the E』CEO)。
植月さん:「CO2の削減に努力するなど、独自の基準を満たしたファッションブランドを取り扱っています。これはエシカルな背景でつくられているニットです」
店を利用した客に話を聞いてみると…。
女性:「このお店の商品は、どういう人がつくっていて何を使っているのか本当にわかりやすくて安心して買えるので、すごく利用させてもらっています」
男性:「(お店で購入した)バッグ、丈夫だし軽いし撥水性もありガンガン使っています」
◆きっかけは大病と借金
植月さん:「もともと小さいときから洋服がすごく好きで、洋品店をやっている祖父の影響もあって、自分もなんとなくファッションで商売をやるんだろうなと思っていました。カナダやニューヨークに(グローバルビジネスを学ぶために)留学にも行きましたが、そこでがんが見つかり、急遽キャリアを絶たれることになってしまいました」
病気を患い、帰国後は短い人生を謳歌するためファッションに費やし、莫大な借金を抱えた植月さん。同時に自分のために生きる虚しさを感じ、「好きな洋服で社会の役に立ちたい」と考えるようになる。
そんななか、ファッション業界が労働環境や衣料廃棄など、さまざまな課題を抱えている現実を知り、人や地球に迷惑をかけずに洋服を楽しめる社会をつくりたいと、サステナブルなファッション専門セレクトショップ『Enter the E』をスタートさせた。
現在では35のブランドを扱い、“10年間着続けられる服”をコンセプトにした自身のブランドも立ち上げている。
植月さん:「(洋服の)大量廃棄から脱却する。そういうシステムづくりをしたいと思っているので、今後10年間で循環する商品・施設・工場をつくっていきたいと考えています」
なお、11月18日(土)放送の『しあわせのたね。』では、エシカルな暮らしを求めて地方に移住し、小さな店を営む人を紹介する。